- 今、ここに生きる仏教/大谷 光真
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日本人の多くがもはや仏教のことなど、
何も気にしなくなった現代。
そして、今や、葬式や法事すら要らないと
いった人たちも現われている昨今。
この本は、そんな日本仏教の危機のなか、
この現代においてこそ、日本仏教には果たすべき
大きな使命があると信じて止まない上田紀行氏が、
浄土真宗本願寺派(西本願寺)門主大谷光真氏との
対談を熱望し、それが実現したものです。
3回にわたる対談が、この1冊のなかに閉じこまれています。
そのきっかけとなったのが、上田紀行氏が2004年に
出版した下の本です。私も以前ブログで紹介しました。
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この本が出版された直後、大谷光真門主が、その
内容について、宗派の人たちに語られたということが、
上田紀行氏の耳にはいりました。それ以来、上田紀行氏は、
門主の書かれたものや発言されたものを読んで、一度、
門主に会ってみたいという思いに駆られたそうです。
そして、今回の3回の対談として実現しました。
上田紀行氏は、別にも、「宗教クライシス」という本を書いています。
その本も、門主は読まれたようで、上田紀行氏は、
人間の言葉の歴史の中に、分析的言語とエネルギー的言語の
二つがあるということについて、現代は、分析的言語が広がる
一方で、力を持ちすぎていると述べているんですが、
門主はそのことに触れ、仏教にも、
ハンドルとしての教えとエンジンとしての教えの二つがあって、
今までの教えは、ハンドルみたいなもので、道をまちがえたら
いけないと、説く側が、正しく説くことに重きを置いてきたのだが、
実は、いくらハンドルを回しても、エンジンがない車では、
前に進まないと、話しているところがあります。
そして、エンジンを動かすには、かなりのエネルギーが要ります。
いくら正しい教えであっても、エネルギーを持たない言葉だったら、
その人の頭のなかで理解できたとしても、信仰、信心といった、
行動やパワーが生み出せないんですね。
そのへんが、今の日本仏教の大きな課題ではないか。
これが、お二人の意見なんです。
このことは、教育の世界でも、いえることだと思いました。
いくら知識を正しく、子どもたちに伝えても、
子どもたちの目は決して輝きません。
言葉は届きますが、教師の思いや願いは届きません。
教師の、大人の、親の、パワーや生きるエネルギーが
溢れるような言葉によって、子どもたちの目は輝いていきます。
子どもたちも、生きるパワーをもらうのです。
最近出版されたばかりの本を、すぐに手にとって読み始めました。
最初の方の、感想を少し、書いてみました。
ふぅ!
いささか、ちかれたわい!・・・・・・
少しでも多くの方に読んでいただきたいので、
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