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香山リカさんの記事を読んでいて、
この詩人に出会いました。
この詩人の名前、読めますか?
住宅顕信
すみたくけんしん
1961年生まれ。俳人。
87年骨髄性白血病のため死去。
享年25歳。
創句期間は死の直前までのわずか2年8ヶ月。
鬼とは私のことか豆がまかれる
お茶をついでもらう私がいっぱいになる
“私の人生には、何もない”
“私はだれにも必要とされていない”
タテ社会のなかで、横のつながりが喪失された、
重い閉塞感に窒息しそうな現代、
こんな叫びを何度吐いたことだろう。
住宅顕信は、結婚して、すぐに発病。
離婚後、子どもを引き取って育児をするなか、
顕信は、死と向き合う。
刻々と迫る死期。
彼は、虚無を見たのか。
それとも、仏を見たのか。
彼の心に響くのは、
冷たい水音。
重たい夜。
僕は、何か悪いことをしましたか。
誰かさんを悲しませましたか。
僕は、このまま死んだら、どうなるのですか。
はい。灰になるだけです。
ええっ!
そんなんじゃ、僕は絶対に死ねません。
気の抜けたサイダーが僕の人生
ずぶぬれて犬ころ
「虚無」
「死」を引き受けられない自分のこと
「死」を引き受けて立つ場所が自分に見つからないこと
少しでも多くの方に読んでいただきたいので、
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