浅草ロック座 仙葉由季引退公演② ほんのちょっと加筆 | ヤマモト探険記

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四景が終わると10分間の休憩となります。

昨年の11月公演からでしょうか、この休憩中に、出演者紹介のビデオが流されるようになりました。

舞台のスクリーンに映る映像は、以前の公演を記録したものが使われ、盆での個人の舞いは勿論、客席からは見えにくい本舞台での群舞の際のアップであったりします。
客からすると、見逃したお姐さんの公演や初見の踊り子さんを確認するのに役立ち、見入ってしまうことも度々あり、トイレに行くのが遅くなったりしております。

さて、今回は、仙葉由季さんだけの映像集となっており、加えて、昨年12月の二人目降板による、練習なし緊急代演時の映像がノーカットで流されております。
思えば、その日はツイッターで緊急事態を知り、急いで駆け付け二回目からを見たのでしたが、とても、練習なしだったとは思えない出来に感心したものでした。
しかし、正に、ぶっつけ本番の一回目の映像を見ることが出来るとは、その完成度に感嘆し夢中になって見ていると、映像の終わりと共に、休憩時間も終わっていた・・・と言う、完全に休憩にならない休憩時間となっています(笑)。


さて、後半は加瀬あゆむさんの五景からです。

幕が開くと、和太鼓とエレキギターでのダンス。
衣装からすると、弥生時代?

一人赤い衣装の加瀬さん、初日に見た時はまだまだ馴れない様子で、曲のリズムに合わせるのが必死という感じでした、しかし、数日後の舞台では、少し余裕の感じられるバチさばきとなっていました。

弥生人たちが太鼓のリズムに合わせ踊り、何かを祈っているようです。
果たして、舞台の奥より、羽衣のような白いドレス姿の女神が現れました。

以前の公演でのセブンシスターズを思い出します。
女神が、太鼓の音に合わせるように上手から下手へと場内のお客様に笑顔を振り撒いていきます。
輝く笑顔は天照大神でしょうか。

女神様が退場すると、加瀬さんのソロからベッドです。
今回出演者の中では一番背の小さい方ですが、動きも大きくキビキビして存在感あります。

ポーズやそのタイミングが、どことなく仙葉さんを感じさせます。
そう言えば、仙葉さんは加瀬さんを「こども親分」とブログで呼んでます。「教え子のトップ」「一番の教え子」と云った意味のようです。
正に、その教え子らしく、はっぴに太鼓のバチを持ってのダンスとか、ニッと笑ったところとか、かっこよく決まって仙葉さんを彷彿とさせます。



六景は、長谷川凛さんです。
今度は、だらりの帯に振袖、芸子さん半玉かな?

舞台が明るくなると、舞台手前に着物姿の若者に気付きます、粋な若衆装の仙葉さんです。
半玉と若衆の恋物語でしょうか。

遊びのつもりが本気になって…遊び人への未練を断って女になっていく…。

スラリとした長谷川凛さんですが日本髪に着物姿よく似合ってます。
仙葉さんとの日舞、息が合ってるようです。

私は初見なのですが、この業界ではベテランさんです。

ベッドでの宙をくねる白い両脚、かなりなまめかしいです。
腰を落とした状態で、上半身と両脚でVの字を作り、上半身、両脚が別々に動く様はまるで無重力に漂っているようです。
でも、ここまで、脚を高くクネクネさせる方は、仙葉さんと若林美保さんしか知りません。
さすがな腹筋です。



今回のテーマが「浅草の幻影たち」とあり、浅草の歴史を重ねるような見方をしてきましたが、ふと気がついたことがありました。


ロック座のビルの二つ隣に「大勝館」という大衆演劇の劇場が入っていた建物があります、今は閉鎖され次の利用予定や改築の予定が無いのかずっと工事中のような鉄板で囲まれています。

その鉄壁には無粋な姿を隠すように絵が描かれているのですが、以前に描かれていた絵に今回公演のテーマに重なるイメージがあったことを思い出しました。

芸者さん、花魁、レビューショウ、チャップリンのような喜劇役者、笑顔の観客などが描かれたものでした。

ロック座に通ううちに、知らず知らずに刷り込まれたようです(笑)


大勝館でしたね、だよしさんありがとうございます。

仙葉さんも居なくなり寂しくなりますね。第二の仙葉由季は出てくるのでしょうか。