龍之介とあきらがディスティニーランドで楽しい時間を過ごしている頃、
じーさんは初めてはるかの部屋に案内されていた。

はるかの部屋は8階立ての至って普通のマンション。オートロックは付いていないが、
管理人が一階のロビーで不審者の防御役をしている。2LDKの部屋はとても綺麗に整頓されており
いつ誰がきてもいいようになっている。真面目な性格が部屋にも現れていた。

じーさんは落ち着かない感じで、出されたコーヒーをすすった。

はるかはおもむろに、洒落たJAZZをかけ1人その雰囲気を楽しんでいる。

時計は夕方の5時30分を差していた。


はるかは自分の部屋に男性を入れたのはもちろん初体験。
JAZZをかけて気持ちを落ち着かせないとどうにかなりそうだ。

今日はじーさん、いやギルの為に苦手な料理を振る舞おうと、事前に雑誌で死ぬ気で学んだ
ビーフシチューを作り始めた。
この日のために2週間程前から練習していたから、さすがにスムーズな手さばきで
ビーフシチューらしくなっていった。


ちょうど1時間が経った頃、はるかの携帯が鳴り響いた。
会社の開発主任、加藤からだ。

はるかは加藤からの電話を切ってじーさんに言った。
「ごめんなさい、今から会社に行かなくちゃいけなくなったの。」

じーさん
「そうなんだ、じゃ仕方ないね。僕は帰ることにするよ。」

はるか
「ダメっ帰っちゃ!私が帰るまで待ってて欲しい・・・」
「私・・・わたし今日すごく楽しみにしてたの、だから待ってて欲しいの。」

じーさん
「・・・・、分かったよ、はるかが帰って来るのを楽しみに待ってるよ。
仕事頑張ってね。」

っとはるかを見送り、ひとつ小さなため息をついた。

キッチンに向かい、作りかけのビーフシチューの味見をすると
今まで食べたことのない絶品の味が喉を駆け巡った。

じーさんはビーフシチューには一切手を付けず、他のおかずを冷蔵庫の有物で作った。
実はじーさん、料理は得意なのだ。

一段落した所で、テレビを見ることにした・・・・

時計は21時。

携帯が鳴った。

はるかからだ。

「今終わって帰ってるところなの、ごめんね遅くなって・・・・」

じーさん
「いいよ、お疲れ様。気お付けて帰っておいで」


じーさんは最寄りの駅まで向かえに行った。




龍之介とあきらはディスティニーランドで楽しいひとときを過ごした後、
オアシスに寄り、あきらの見たかった映画「スターボーズ エピソード2」を借り
安アパートに帰るとこだった。


駅でじーさんははるかと合流。
二人は手を繋いではるかのマンションへと向かう・・・・

先に気づいたのはじーさんだった。
龍之介は背が高いし、彼女のあきらもモデルだから背が高いはず。
そんな二人に気づかない訳がない。目立ちすぎる。

じーさんは龍之介に笑顔で手を振ると、龍之介もそれに気づき手を振りかえしてきた。
両方の彼女たちはキョトンとした感じでそれを見ている。


4人が初めて顔合わせした日は、じーさんが日本に来て半年だった。