<遠隔治療ケーススタディ>
※これまでに遠隔霊視治療したものを記録していたファイルから抜粋して掲載します。
その① 重度の胃潰瘍(Aさん40歳男性・宮崎県)
■症 状
Aさんの奥さんより緊急とのことで知り合いを通じて連絡が入る。Aさんは
出勤途中に胃の不調と激痛を訴え、大事を取って会社を休んだが帰宅後激しく
吐血。救急車で病院に運び込まれる。止血をするもなかなか出血がおさまらず、
大量の血をもどす。小康状態となったところで胃カメラによる診断が医師に
よって行われ、直径5センチ近い穴が胃壁にあいて出血していることが判明。
このまま放置すれば、胃そのものに穴が空いて致命傷となる、ここ2~3日が
ヤマでしょうとの説明が医師から家族になされる。
■霊 視
すぐに見えたのは、本人Aさんの胃のあたりにうずくまっている老婆のような
霊の人影であった。クローズアップして見てみると、右手に農作業のときに使う、
竹の一端を斜めに切り落とした筒を持ち、何かをつぶやきがならコツンコツンと
穴を穿っている。話しかけても答えず、半ば精神異常のような雰囲気を漂わせて
いる。さっそく老婆の記憶をひも解き、どんな人生であったのかを探った・・・。
彼女は南九州の農家の出身で、豪商宅の住み込みの使用人として働くが、豪商の
若旦那に口うまく言い寄られ、子を身ごもってしまう。ところが男は認知する
はずもなく、逆に売女呼ばわりされて放逐される。乳呑み児をかかえたままの
彼女は、必死でわが子を育てようとするが、男尊女卑の激しいこの地方では、
雇ってくれるところもなく、また当時母を亡くして実家に帰ることもままならず、
日々生活は困窮を極めていった。やがて乳児は病気になり、あまりにも短い生涯を
閉じてしまう。
その日から彼女は赤ん坊の遺体の場を離れず、埋葬されたあとも弔いの花を供える
ために、何度も墓を訪れては竹筒で穴を堀り、子守唄を歌いながら花の種を植えて
いた。数年後やがて彼女は発狂し、病を患って赤ん坊の墓の上で息絶える。その
墓地の真ん中を横切る道路を、Aさんは毎朝毎晩通勤で通っていたのであった。
■結 果
その老婆の持っていた竹筒の大きさが、胃壁にあいた穴の大きさとほぼ同じと判明
したので、すぐに老婆の霊に話をして竹筒をこちらに渡すように説得。すでに彼女は
この世になく死んでいること、行くべき世界があることなどをこんこんと話して
聞かせる。また生前本当に苦しかったんですねと話すと、大粒の涙を流して「はい、
はい」と答えるばかりであった。
この時点ですでに老婆の姿は若かりし頃の彼女の姿に変化しており(霊界では想念の
変化が即座に現れる)、積年の悲しみや怨念が涙によって洗い流されたことを物語
っていた。霊界からは彼女の父母が迎えに来ており、彼女は両手を広げる両親の腕に
抱かれ、こちらに何度も手を合わせながら両親とともに西のほうへ小さく遠ざかって
いった。この経緯をAさんの奥さんおよびAさん本人にも伝え、その墓地から見て
西の方角にある神社にお参りに行くように伝える。
3日後、医師も首をかしげるほどAさんの胃壁にあいていた大穴は見る影もないくらい
回復し、4日目には退院して先の神社に夫婦そろってお参りに行かれたという。生きて
いる人間だけでなく、人の感情は亡くなってもなおこの世に留まり、さまざまな影響を
与えつづける。特に悲しみや怨念という深い感情を癒すものは、苦しんだ者の気持ちを
慰めいたわる、優しい心と愛情なのである。自縛霊とて人の子神の子であり、自分を
思ってくれる愛や慈悲に接すれば、自らの神性を必ず取り戻すのである。