昨日は街の電器屋さんに向けて、事業承継にとって大切なことを一緒に考えよう、というセミナーを開催しました。

定員16名のところ、18名も集まって下さって嬉しい限りでした。

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今回このセミナーを開催したのは、普段ボクが加盟の電器屋さん達と面談していて、今いる顧客を継がせよう(息子側は継ごう)と待ってしまう。

その間息子のお給料は低いまま、親の顧客も高齢化等で減るなどして悩み、結局は上手く行かないパターンを少なからず見てきたからです。

これはアトム電器の加盟店さんに限らず、困っているお店は業界的にも多いのかも知れない、と考えたことがきっかけでした。

■今いる顧客は継がせない
今回ゲストとしてお話ししてもらったのは、アトム電器寒川店の井出さん。

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昨日はこんなノリノリだった井出さんも、2年前にこの件で面談させてもらったのでした。

その時井出さんは社長(お父様)から、

・今いる顧客は継がせない
・今の顧客から上げた売上はお店に入れなさい
・ちゃんと継げるようになりなさい

と云われ、若干パニックに陥られていました。

でもボクはこれ、自分のお客様づくりをすると腹をくくるチャンスじゃない?と言ったんですね。

井出さんも腑に落ちたようで、お店に帰ってお父様と業務時間外に客づくりをする、との計画で落ち着いたようです。

■「継ぐ」という感覚が消えた時、本当の意味で後を継げるのかも知れない
それから2年。井出さんはご用聞きチラシと自己紹介チラシのセットを500〜1000世帯/月、手配りし続けました。(犬の散歩がてらが良かったようです)

結果、自身のお客様の純増が324世帯(うち200世帯以上がリピーター)となり、来年には代表交代の予定だそうです。

井出さんが仰っていたことで印象に残ったのは、

「(面談した)当時の方が継ごうとの意識が強かった。今はその意識が消えて自分のお客様も親のお客様もフラットな気持ちで付き合える。必要とされれば「親のお客様も引き受けるよ」という気持ち。」

継ごう・継がせようと考えている内はまだまだなんでしょうね。

地域店の経営者とは「自分のお客様をつくる人」。2代目でも3代目でも常に意識は創業者であるべき。

これ、ボクが言ってる訳ではなく、松下商学院などこの業界では言い古されていること。

でもいざ当事者になると、行動出来ないのかも知れないですね。

行動の手前で停滞している人には厳しく、行動のヒントを求めている人には優しい、そんなセミナーになりましたよ。

また第3弾、4弾とやれれば良いかな、と思います。

それでは今日も良い1日を☆

この記事を書いた人:メオマサユキ

meomasa地域電器店専門の販促・経営アドバイザー。
1972年大阪生まれ。大学卒業後、会計事務所に約12年勤務。2009年より町の電器屋さん「アトム電器」を展開する㈱アトムチェーン本部に勤務。 2012年より始めたご加盟の電器店さんとの個別経営面談会もおかげさまで200件を越えました♪(プロフィール