最近読んだ書籍をご紹介します。

 

安田夏菜さんの『むこう岸』です。

 

 
 

 

 

今年5月にNHKでもドラマ化されました。

 

 
 
 
 
あああああ

 

 

 

 **説明**

 

小学校で同級生になんとなく違和感を抱き、中学は有名進学校に進んだ和真。
でも上位を目指して入った有名進学校では自分は落ちこぼれ。再び中三で公立中学に転校した。そこで出会った和真と樹希。
父を亡くした樹希は、母と妹と三人、生活保護を受けて暮らしている。
『カフェ・居場所』で顔を合わせながら、お互いの環境を理解できないものとして疎ましく思う二人だったが、「貧しさゆえに機会を奪われる」ことの不条理に、できることを模索していく。立ちはだかる「貧困」に対し、中学生にも、為す術はある。

 

 

 

 

読み始めてなんか読みづらいなと思ったら、漢字が少ないことに気づきました。
よく見ると児童文学だったので子供も読めるようにとのことなのでしょう。

生活保護については様々な意見がありますが、どうにもならなくなった時の最後の砦であってほしいと思っています。
そしてこの本に登場する生活保護受給者は「みんなに養ってもらっている(お恵み?)。だから、あんなことやこんなことを望むのは贅沢だ。自分は何かを望んではいけない」と思って生きている。大人でも希望のない、何のために生きているのかと虚しい気持ちになってしまいますが、ここでは小学生の子供も生活保護の受給者として出てきます。
人生これから、まだまだいろんな世界を見ていろんな経験をすると子供の時点でそんな風に希望を抱けない人生って、どうなんでしょう。生きるのが辛いと思います。

樹希はあるとき入院した病院で看護師さんの優しさに触れ、自分も将来看護師になりたいと思います。
でも、生活保護受給者は義務教育(高校)までしか行けない。と言われます。
じゃあ自分でバイトして貯めると言いますが、バイトすると収入になるので、その分、生活保護のお金が減ると。
そんなこと言われて勉強する気になりますか、学校行く気になりますか、将来に希望が持てますか。

そんなくさくさしながらも、素敵な出会いに恵まれて、もしかしたら生活保護受給者でも大学や専門学校に行く道があるかもと、生活保護の制度について和真と一緒に調べ始めます。そんな時出会った、元ケースワーカーの人が言います。
「生活保護はお恵みじゃない。投資しているんだよ」
だからもっともっと希望をもって野心をもって、将来社会に恩返ししてくれればいいんだよ、と。

社会保障の制度は日々変わっていくので、ケースワーカーでさえもすべてを把握できていないとのこと、なので自分自身もしっかりと制度については知る必要があるし、上記のように将来社会に還元できればそれはそれでよいのではないでしょうか。

 

生きるのはツライ、ではなくツライこともあるけど楽しいことや希望もある、と前向きになることが必要ですよね。


寅さんも言っています。←いきなりw

 

 

満男:人間はなんのために生きてんのかな?
寅次郎:お前・・ムズカシイこと聞くなぁ。
  うーん・・なんていうかなぁ、ほら、「あぁ、生まれてきてよかったな」
  って思うことが何べんかあるじゃない。
  そのために人間生きてるんじゃないのか。
満男:ふぅ~ん・・
寅次郎:そのうち、お前にもそういうときが来るよ。

 

 

 

ウインク飛び出すハート