☕ 喫茶店の裏側が好きだった
喫茶店(カフェ)の裏側が好きです。
裏側という表現があっているかわからないけど、「おはようございます」と入っていって、空間に染み付いたコーヒーのいい香りがしたとき、幸せと言えば大げさで、心地よいと言えば物足りない。
うまく表現できないけど、ちょっとワクワクするような感じ。
この世のリラックス空間の完成形のような香りがするのです。
🍨 パフェづくりへの憧れ
私がアルバイトしていた喫茶店では、食事は厨房で作られるのですが、パフェや飲み物などのデザートはホールのカウンターで作られていました。
角切りにしたコーヒーゼリーをグラスに入れて、角切りにしたカステラ、生クリーム、シロップ、そしてきれいに切ったフルーツ、チョコレート、プリン、ラングドゥシャなどを飾り付けていく。
そりゃもう綺麗でおいしそう。
慣れた手つきでフルーツを切って、迷いなく飾り付けていく様子がすごくかっこよく見えて。
お客さんのテーブルに運んでいくと、「わあっ!」ってなるほどのパフェ。
私も作ってみたい!!
と思っていましたが、私はアルバイトなので作らせてもらえませんでした。
ホールの社員の担当でした。
ところが、同じアルバイトの遅番のO君は作らせてもらえていました。
遅番はスタッフの人数が少ないため、O君が作らないとまわらないからかもしれませんが、当時はすごく羨ましかった。
私の方がフルーツ上手に切れるのに…。
🍵 新人なのにVIPにお茶出し
ホテルに就職した時、仕事の一環で新人なのにVIP(大切なお客様)にお茶出しをしていました。
ある日「お茶を注文して」と言われたため、伝票に“お茶”と書いて発注したところ、煎茶が届いてしまい、
「玉露でないとだめなの」
と言われて出庫しなおしたことがありました。
一応、お茶は玉露と決まっていました。
電気ポットに入った90℃のお湯を、茶葉を入れた急須に注ぎ、30秒もしないうちに茶碗に注ぎ分けて、丁寧に蓋をして、教わった通りに出していました。
上品な先輩 : スッ… 「どうぞ__。」
私 : ぷるぷる…ガタガタ。 「どうぞ。」
新人にやらせていいのか?
と思っていましたが、クレームになることもなく、みんな普通に飲んでいたのです。
🎭 役割は“能力”ではなく“場の都合”で決まる?
やってみたいことは、なぜか回ってこない。
逆に、できないことほど任される不思議なもの。
役割って、“能力”じゃなくて“場の都合”で決まるのかもしれません。
🍳 息子たちの話を聞いて思うこと
家では全く料理をしない息子たちが、バイト先でいろいろ作っているようです。
男子も料理ができないと生活ができない世の中になってきているのは感じていますが、うちでは特に何も教えていません。
バイト先で作っているという話を聞くと、親としてはありがたくてちょっと嬉しい。
もしかして、O君の家族もそんな気持ちだったのかな…。
🍃 大人になって知った“正しい淹れ方”
玉露も、本当は60℃のお湯で2分くらい蒸して淹れるということを、おばさんになってから知りました。
90℃で入れるなら煎茶の方がおいしかったんじゃ…。
今ならあの時よりずっと上手にお茶を淹れられます。
何なら紅茶や中国茶だって茶葉からおいしく淹れられます。
だけど、あの役割はもう決して私には回ってこないでしょう(笑)
🌱 役割は“空気”が決めているのかもしれない
60℃で能力を発揮する玉露を90℃で入れても誰も気づかない。
サラダ春菊は煮てもおいしい。
できない人がやってできるようになるからこそ、人は成長する。
役割って、自分で選んだものより、空気に従ってやることになったものの方がうまくいくのかもしれない。