「戦国随一の智将」とされる武将が毛利元就です。
安芸国の国衆の一人にすぎなかった毛利家を、一代で中国地方全域へ勢力を伸ばす大勢力に育てあげました。
彼が21歳の初陣で敵の大軍を破り(有田城下の合戦)、世間にその名が知られて以来、200を超す合戦に出陣したとされ、その際に元就が心がけたのが「武略計略調略」(『毛利家文書』)でした。
合戦には知恵が必要だと言っているのです。
しかし、彼の「武略計略調略」は軍記物などで誇張されがち。
そこでまず、元就を代表する合戦でその真偽を確認してみましょう。
天文9年(1540)9月、本拠の郡山城(広島県安芸高田市)に出雲の尼子晴久率いる3万の大軍が殺到しました(郡山籠城戦)。
対する毛利軍はわずか2500。
このとき元就は知略を働かせ、領内の農民らを城内に避難させたといいます。
(つづく)
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