『光る君へ』の時代に繋がる摂関家の謎(参)「藤原良房」の謎①[応天門の変] | 跡部蛮の「おもしろ歴史学」

跡部蛮の「おもしろ歴史学」

歴史ファンの皆さんとともに歴史ミステリーにチャレンジし、その謎を解き明かすページです(無断転載禁止)

 「この世をば わが世とぞ思う 望月の」

 

 藤原道長が絶頂期に詠んだとされる有名な和歌(上の句)です。

 

 その道長全盛期の1世紀半ほど前に、やはりわが身の栄華を歌に託した公卿がいました。

 

 藤原良房です。

 

 娘が清和天皇に嫁ぎ、皇族を除き、臣下として初めて摂政になった人物として高校の教科書に登場します。

 

 藤原不比等(前号で詳述)を藤原摂関家の事実上の始祖とすると、良房は道長につながる一族の栄華の礎を築いたといえるでしょう。

 

 その良房は伴(大伴)氏をはじめとする古代の有力氏族を排斥して藤原氏の政治的地位を高めたとされてきましたが、最近の研究で濡れ衣であった可能性が高くなってきています。

 

 それでは彼はどうやって権力を掌握していったのでしょう。

 

 古代史の謎の一つとされる「応天門の変」の真相を探りながら検証してみましょう。

(つづく)

[最新刊のお知らせ]

『超新説で読みとく信長・秀吉・家康の真実』

♯塗り替えられた戦国史の謎に迫ります!

 

※「辻大悟ノベルズ」からのお知らせ

別名のペンネーム(辻大悟)で書いた小説『キンカコ 八人のワンダラー』(kindle版)をリニューアルしました。

♯現在から見たキンカコ(近過去)の2000年が舞台。貸し渋りが横行する時代に、銀行へ不渡り手形を掴ませるチンケな詐欺を働いていた美人詐欺師と彼女を追う現職の刑事。その二人に大蔵官僚や病院の名物院長らを加えたワンダラーたち。その八名が国際犯罪組織の野望を打ち砕く痛快犯罪ミステリー小説。20年後、30年後の近未来に生きている自分たちのために、いま戦え!