『黒田家譜』には、こんな話が掲載されています。
石田三成・増田長盛・大谷吉継の三奉行は、晋州城攻略などについて相談するため、漢城から官兵衛のいる東莱ヘ下り、官兵衛の宿所をたずねて面会を乞いました。
しかし、官兵衛は浅野長政と囲碁の対局中。
二人は奉行らを待たせて碁を打ち続け、対局が終わったところで奉行衆を呼びます。
ところが、三成らは、
「かの囲碁の声を聞き、孝高(官兵衛)・弾正(長政)の早く出合わざる事を怒りて、すみやかに立ち帰りける」
という行動に出ます。
二人が碁に興じていることがわかっていたので、怒って帰ったというのです。
官兵衛らは人を待たせて囲碁を打っていたのだから、三成らが怒るのもわかります。
ここまでは官兵衛が悪いといえますが……。
(つづく)
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