観た、『ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃』 | Joon's blog

Joon's blog

支離滅裂

『ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃』を観ました。

 

消息を絶ったアメリカの潜水艦を救助に向かった広瀬は海底でゴジラを目撃する。

防衛軍がゴジラ対策に躍起になっている頃、テレビ番組制作会社でレポーターを務める由里は、新潟県と鹿児島県で起きた怪事件が護国聖獣伝記に記されている聖獣、魏怒羅[ギドラ]、最珠羅[モスラ]、婆羅護吽[バラゴン]が眠る地である事に気付く。

静岡県に姿を現したゴジラが東京を目指す中、新潟県から地底を移動してきたバラゴンが出現。ゴジラの侵攻を止めようとするが返り討ちに遭ってしまう。

その後、モスラとギドラも目覚め、東京にまでやって来たゴジラに立ち向かう……といったお話。

要約すると、日本を守る怪獣がゴジラと戦う話です。

 

50年前に防衛軍が戦ったゴジラが再び出現したのが本作の発端で、これは次作『ゴジラ X メカゴジラ』でも同様です。

シリーズとしては25&26作目でありながら、1作目の続きが別作品として分岐している。つまり2~24作目をなかった事にするんだから大胆ですね。いわゆるマルチバースってやつ?

もしくはシリーズ2作目のリブート(リ・イマジネーション?)という、映画史上においても珍しいケースではないかと(近年だと『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』がこの類に入るんでしょう)。

モスラやキングギドラといった往年の人気怪獣が登場するのはいいけど、インファント島やX星なんか1ミリも関係ないんだから、これまでシリーズを追いかけていたファンの中には虚しささえ感じた人もいるだろうなぁ(笑)。

 

大昔から伝承される、日本を守るという3大怪獣について記した護国聖獣伝記。ゴジラも“呉爾羅”として載っているそうな。

これを書いた伊佐山は、そもそもゴジラは戦争で死んでいった人々の怨念が宿っているからだと語ります。もちろん堕落した日本人が云々という、ジイさんほど言いたがるやつもありますよ(笑)。

霊魂と結びついたゴジラは無敵とでも言いたげで、3匹が束になっても致命傷を与えられないんだから強い、強すぎます。

白目だけで目玉がない(!)悪魔的ルックスで、“凶暴”というより“凶悪”な印象すら抱きます。人間を認識した上でダイレクトに狙うのも怖い。

放射熱戦もバンバン使うし、今作のゴジラは破壊よりも人間の殺戮を優先しているようにも見えますね。

 

冒頭、第2次大戦以降、防衛軍が経験した実戦が対ゴジラ戦だった事が語られます。

確かにゴジラを相手に防戦はしていましたが、とどめを刺したのは“ある科学者”の発明品によるものです。

これをバカ正直に世に公表すれば防衛軍不要説が世の中に流布される可能性を恐れて、その辺の真実を隠蔽しているというくだりは良いですね。うんうん、続編の醍醐味とはそういう所なんだよ。

 

にしても、所々に入る下世話な笑い取りが嫌らしくてね。

個人的にゴジラシリーズって、コメディ要素をブチ込める隙間がない世界観だと思っているので…。

冒頭、立花准将の講演でアメリカでゴジラに酷似した巨大生物が現れた例が云々と語っているのを聞いた士官が、

「…あれ、結局ゴジラだったんだろ?」

「アメリカじゃゴジラと名付けたが、日本の学者は認めてない」

といった、分かる人には分かるネタなんて特にね。

ゴジラに対する思い入れが深くない俺ッチが観れば、それなり以上に面白いと感じるだけでなく、日本で作られたそれらを上回っている点も少なくない……だろうなぁ、観てないし観ないけど。

 

特に平成に入ってからのゴジラ映画は、キャストだけを見るとスんゲ~豪華なんですよね。

当時としてもチャチに見える部分は多々あるように感じただろうし、子供騙しとすら思える作品であるにもかかわらず、ベテラン俳優が出てくれる事で作品に重厚感が増すのがゴジラシリーズの恵まれている点です。

芝居の巧拙に関して言及できない俺ッチですら、そうではないと感じさせる人もいますが(笑)。

余談ながら、女性のメイクって時代を感じさせますよね。茶髪&細眉=平成メイクは1周回らないと思う…。

 

**********

**********