観た、『スターシップ・トゥルーパーズ』 | Joon's blog

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『スターシップ・トゥルーパーズ』を観ました。

 

高校卒業を控えるリコは恋人のカルメンを追い、軍への入隊を決意する。過酷な訓練に耐えるリコだったが、自らのミスにより仲間を死なせてしまい除隊を申し出る。

そんな折、クレンダス星からの隕石により故郷が壊滅させられた事を知ったリコは軍に復帰。地球連邦は開戦を宣言し、クレンダス星との戦争が本格的に始まった。

機動歩兵としてクレンダス星に降り立ったリコ。そこは強靭な上に圧倒的な数の巨大昆虫=バグズが群がる星だった……といったお話。

要約すると、デカい昆虫の群れと戦う兵士のお話です。

 

宇宙戦艦が登場したり、敵が昆虫のような姿をしているのでSF映画にジャンルされますが、れっきとした戦争映画でもあるんじゃないかな?

ただ一般的な戦争映画と違うのは、敵が人間ではない点。得てして戦争とは人間同士の相克が根っこにあるものですが、相手はこちらへの敵意しか向けない虫なので話し合いの余地は全くありません。

そう考えると、”戦争”というより”駆除”と呼ぶ方が正確に思えます。

 

敵は昆虫のような姿をしている生物=バグズで、これらとの戦闘が見どころです。

これがもう圧倒的に地球側がジリ貧すぎてね~、いつになっても戦力差が埋まらない絶望感が永遠に続くんだから息苦しいのなんの。

マシンガンをチマチマと何十発も撃ち込む機動歩兵の姿はいじらしいくらいで、硬い・デカい・素早いが揃ったバグズ(アラクニド種?)1匹にそこまで手こずるのに、やっとの思いで殺したと思って向こうを見ると、大地を覆うくらいの大群が迫ってくる……そんな四面楚歌&無間地獄の光景を見ると敵前逃亡する気も起きません(笑)。

その上で、なぶり殺しのごとく四肢は千切られ、たとえ名前があるキャラでも殺しまくるバグズの容赦のなさには慄然しますね。

 

元々は地球の宇宙進出が発端で、クレンダス星も害を被っているかもしれないという情け深い意見に対し(今風な風潮だな)、そんなの知ったこっちゃねぇ皆殺しだと息巻く主人公も頼もしい(故郷を失って間もないせいで気が立ってるんだろうけど)。

戦闘がある映画なんて、これくらいの痛快性があって然るべきだと思うんだよね。

昨今、誰にも命や言い分があるんだから相手の気持ちになって云々という、世の中の風潮を反映してか悪人にも情けを掛けるお優しい作風が増えましたが、あくどい真似をする奴ぁ一方的にどんどんブッ殺せ!――これこそ娯楽映画の根っこであるカタルシス、そして多くの人が抱いているアウトプットしにくい本音です。

現実に抱えるフラストレーションを画面の中の人たちが代弁してくれるのが映画の役割(の一つ)なのに、画面の中の人を真似するバカがいるから、今一つスカッとする作品を作れないんだよな。

 

軍に入った主人公が過酷な訓練の後に戦場に向かう……まぁ、ちょっとした『フルメタル・ジャケット』です。

そこに、もう少し人間味のあるドラマが加味され、戦闘以外の見どころも増えています。

手っ取り早いところでは恋愛ネタですね。

別名、戦闘シーンに重きを置いて見たい人には邪魔なやつだけど(笑)、久々に観返すとこっちにばかり着目してしまいました。

リコとカルメンは恋人同士、ディジーはリコに惚れていて、ザンダーの登場でカルメンの心が揺らぐ……といった青春ドラマ要素も含んでいるんです。

おそらく大半の人はカルメンに嫌悪感を抱くでしょうね。若かりし頃に観た時の、女性不信気味だった俺ッチ(←ププッ)と同じく。

仕事と恋の両立が難しくなったために仕事を選び、学生の頃から気になっていたザンダーとの身近な恋に走るカルメンの尻軽っぷりにムカついていたものでしたが、ギリギリ友情止まりに見えなくもないかな(キス未遂で終わっているので)? ザンダーは一方的にカノジョと思ってそうだけど(笑)。

演じているのがデニース・リチャーズさんでなければ石でもぶつけたいたぜ…。

 

そんなカルメンより好感度が高いのはディジーの方でしょう。

カルメンと付き合っているのは熟知しているし、自分に気がないのも分かっていながら、リコに対する愛情を隠そうとしないどころかガンガンぶつける一途さがいいんですよ。

全力でリコを追いかけていたディジーの悲願が実るのはほっこりしますが、ほんの短い間の幸せってのが切ないですね……だって、リコとイチャついてるとこをカルメンに見せ付けてやりたかったじゃん!

 

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あらっ、↑↑の配信版は字幕版が見当たらない…。

↑のBlu-ray版は吹替も収録、かつ映像特典も多めです。

 

 

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観た、『スターシップ・トゥルーパーズ』

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観た、『スターシップ・トゥルーパーズ3』