『パトリオット・ゲーム』を観たなら、『今そこにある危機』も続けて観たくなるよね。
前回の鑑賞記はコチラ。
当時はハリソン・フォードさんが出ているだけで面白いと思い込んでいた前作=『パトリオット・ゲーム』。
いい歳になり、ハリソン補正(?)も薄まった今に再見してみると、ジャック・ライアンシリーズってこんなだったっけ?とチト違和感を抱くようになってしまいました。
なら、その続編はどうだろう?と今作を再見してみると、格段に面白くなりましたね。
初見ではキャラ相関が複雑に思えたものの、2回ほど観て、その辺が分かってくると面白みが増すと思います。
今作の何が良かったのかと言えば、ジャックの家族人としての一面を激減させている点じゃないかと。
ぶっちゃけ、この手の内容で一家団欒のシーンなんか要らないじゃないですか(笑)?
滅私奉行というか、家族の安全を守るのはそこそこに、まずは母国の危機を回避するための働きを見せるのが前々作『レッド・オクトーバーを追え!』の時のジャックに戻ったようで好きなんですよ。
ならジャック・ライアンってどんなキャラなんだよ?と訊かれれば、国家間の緊張を緩和させるネゴシエーター、もしくは戦争を回避するために東奔西走するエージェントみたいな役割を果たす人というのが俺ッチの解釈です。ちょっとしたジェームズ・ボンドとでもいうか。
余談ながら、今作と前作の内容を鑑みると、タイトルは逆の方が相応しく思えます。
前作の方が危機が身近にあったし、今作の方がよっぽど”愛国者”してるじゃないですか?
今作でのライアンの敵は麻薬カルテルですが、真の黒幕はそんなのより比べ物にならない強敵で、あまりにデカすぎてとどめを刺せないくらい。
黒幕はホワイトハウスの中にいるってのが生々しくあり、それが現実に近いと感じさせるほどに“今そこにある危機”なんでしょう。
真っ先に保身を考える(ように見える)のは、政治屋としての防衛本能なんでしょうかね、どこの国でも。
今作にはウィレム・デフォーさんも出演。90年代を代表する悪役俳優の1人で、個人的に好きな俳優です。
今作でも悪役……かと思いきや、終盤でのジャックとの共闘は熱くなりますね。
**********
**********
**********