観た、『俺の空だぜ!若大将』 | Joon's blog

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『俺の空だぜ!若大将』を観ました。

 

雄一が勤める東海建設は、雄一の実家がある地域にマンション建設を計画する。その実態は、専務であり学生時代からの親友でもある石山の営業不振から来る尻拭いの一環だった。

父である久太郎を含めるマンション建設に反対する住人たちを相手に、立ち退きの交渉を命じられた雄一。中でも、銭湯の主人である常吉はなかなか首を縦に振らない。その中で、雄一は常吉の姪である節子と知り合う。

一方、雄一は京南大学で新たに発足されたスポーツ・パラシュート・クラブの顧問に就任。資金稼ぎのパーティーで再会した雄一と節子はいい雰囲気に。

後日、石山は立ち退き要請に応えない常吉を無視し、強引に建設工事を敢行する。常吉に怪我を負わせながら責任を感じない石山に怒った雄一は辞職を決意し……といったお話。

 

シリーズ第16作。

第13作から社会人編になり、藤岡琢也さんを始めとする仕事場の面々が新レギュラーとして参加してきましたが、何故か今作でバッサリとリストラされてしまいました。フジタクさん演じるゴマスリ上司は出しといても良かったんじゃないかなぁ。

にしても、本作で雄一が勤める東海建設って、社長と専務(=青大将)と秘書、そして雄一=4人しか登場しないんですよね。あの高層ビルは東海建設そのものではなく、テナントとして借りているにすぎないのかもしれません(笑)。

 

前作の予告編で”二代目若大将”とか持ち上げられていた大矢茂さんは、太田茂夫という役で今作にも続投。前作では大した活躍もなく、加山雄三さんの魅力や多才ぶりには遠く及びませんでした。重圧も半端じゃなかっただろうに、大変でしたね。

その反省からか、今作では若大将に似せたキャラにしなかったのは正解ですね。

それどころか、ションボリしている雄一に一喝する姿が新鮮です。何しろ、これまで雄一にキチンとダメ出しをする人っていなかったじゃないですか。雄一を叱ると言えば久太郎くらいですが、多くは逆ギレばかりで(笑)雄一の気持ちを慮[オモンパカ]ってのものではないし。

その点、太田は後輩ながらも悩んでいる雄一の迷いを断ち切らせるかのように、取っ組み合いに発展してでも本音をぶつけるのがいいんですよ。この喧嘩の決着に台詞がないのも巧い。

二代目若大将なんかじゃなく、石山や江口とは違う、雄一と腹を割って話せる年下の友人に昇華するくらいでちょうど良いと思うんだ。

…ただ、あの喧嘩のシーン、お前にはクラブのトレーナーを着る資格はないと言いつつ、ビリビリと引き裂いて太田を上裸にするのは何だったんだ、雄一よ(笑)?

 

雄一がスポーツに打ち込む姿はシリーズに不可欠な要素の一つで、今作でのそれは、なんとスカイダイビング。

これは社会人編になって目立つんだけど、吹き替え=加山さん本人が演じていないように見えてしまう画が多く見られるんだよね。社会人編になってスポーツシーンが今ひとつ盛り上がらないのは、こういうところなんじゃないかな。

他に乗馬のシーンもありますが、こちらはもちろん本人。けっこうなスピードを出しながら乗りこなしているのはさすがです。

 

にしても、シリーズ開始時に比べて加山雄三さんもずいぶん歳を取りました。

そのため、もちろん顔にも変化があるものですが、どことな〜く関根勤さんがチラつく時がある(特に口元から下)のは気のせいですかね?

 

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