『レッツゴー!若大将』を観ました。
京南大学サッカー部は西北大学との試合で敗北を喫してしまう。その後、部員の石山が西北大学の面々と喧嘩騒ぎを起こしている報せを聞いた雄一は現場に急行。喧嘩の仲裁をする中、お守りをしていた澄子と知り合う。
実家のすき焼き屋=田能久の新規開店に伴い、得意客への記念品を買いに行った雄一は、宝石店で働く澄子に再会。二人の気持ちは徐々に近づいて行く。
香港で行われるサッカーの親善試合に、日本の選抜チームのメンバーとなった雄一。それまで香港への出張に渋っていた澄子は、この話を聞くや否や、雄一の後を追うように香港へ飛び立つ。
しかし、試合のスポンサーの娘メイファンと仲良くしているところを澄子に見られてしまった雄一は……といったお話。
若大将シリーズ第9弾。シリーズとしては折り返し地点です。
マンネリを美徳とするシリーズなので(笑)、これと言った変化は相変わらずありませんが、ちょっとパワーダウン感が見えてしまって…。
若大将シリーズの名物と言えば、加山さんの歌とスポーツ。
歌に関しては劇中で使われる曲数もかなり増え、作曲を担当する加山……もとい、弾厚作さんも大活躍です。
ガッカリするのはスポーツに関してで、今作でフィーチャーされるのはサッカーなんですが、どうも吹き替えが多く、加山さんが演じている様子が見られないんですよ。まぁ、若大将は団体より個人競技の方が向いていると思うので、シリーズももう長いし、たまには力を抜かせてあげてもいいんじゃないかと(笑)。
ついでに言えば、雄一がセスナを操縦するシーンもあるんですが、これは特に分かりやすく(笑)、無理に入れなくても良かったシーンじゃないかな?
スポーツ万能の加山さんの八面六臂っぷりを楽しみにしている人にとっては、この辺はチト残念と言わざるを得ませんね。
本作の特徴と言えば、香港ロケ。
若大将シリーズは海外ロケが意外に多く、よっぽど人気があるおかげで資金も潤沢だったんでしょうね。
個人的に好きなのは、たとえ海外に行くストーリーであったとしても、必ず日本に戻ってからクライマックスを迎えるのが良いんです。
しかしまぁ、この頃にもなると雄一石山の関係は、もう普通に友達ですよね。
石山はシリーズ初期に比べてギラギラ感(?)というか、雄一に向けていた敵意や闘争心はなくなり、もはや完全に仲良しな空気(笑)。スポーツを頑張っている雄一にケッと言わんばかりに対岸から冷やかしていたものですが、今作では同じサッカー部に入っているどころか、雄一と肩を並べてプレーしているんだから時代は変わったよね。まぁ、ここでも足を引っ張っているところが安心するんですが(笑)。
雄一の方も石山を親友と呼ぶ場面も度々ありましたが、手の掛かる友人というか、ライバル視されたところで取るに足らないくらいに思っているんでしょう。
若大将シリーズは加山さんをヨイショしまくるワンマン映画と曲解されがちですが、青大将=田中邦衛さんの愛嬌や好演があってこそ、加山さんの魅力も増すんですよ。
一事は店じまいの危機にすらあった田能久が(『エレキの~』だったかな)、増床&増築どころかデパートのレストランフロアみたいな場所に支店を出す事になってるんだから、かなり大繁盛しているようです。支店の方は閑古鳥が鳴いてますが(笑)。
そんな田沼家と言えば、雄一のおばあちゃん=りきが香港土産のチャイナドレス姿を披露するという、かなり上級者向けのサービスシーン(笑)があります。別に断ってもいいのに、りきを演じる飯田蝶子さんもノリが良い方だったのかな?
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