TOKYO MXにおける、暗黙の了解として続いている昭和ライダー枠。
『仮面ライダーストロンガー』が終了し、ここまでHD版として放送されているので、未だHD版=Blu-ray版が発売されていない『仮面ライダー(新)』と『仮面ライダースーパー1』をスッ飛ばして『仮面ライダーBLACK』が来るのか?と思いきや、まさかの『仮面ライダー(新)』だったというね。
せっかくHD版を作ったのに『仮面ライダー(新)』をBlu-rayで発売しないのは何でだろ? 『~スーパー1』が出しにくいのは分かるんだけど…。
筑波洋[ツクバ・ヒロシ]は、男が怪しい連中に襲われる光景を目撃する。男=志度博士はある組織を脱走したものの、連れ戻されそうとしていたのだ。
洋は志度を救おうとするも、追っ手の中にいた異形の怪人により瀕死の重傷を負ってしまう。
志度による改造手術により蘇った洋は、ネオショッカーと名乗る組織が世界の征服を目論んでいる事を知る。志度は人間に改造手術を施し、ネオショッカーの尖兵となる怪人を作る事に嫌気が差していたのだ。
脳までは改造されなかった洋は仮面ライダーとして、ネオショッカーの野望を打ち砕くために戦い抜く事を決意をする……といったお話。
『仮面ライダーBLACK』や『仮面ライダークウガ』等、仮面ライダーというシリーズには、リメイクやリブートではなく”復活”を果たした作品がありますが、本作はそれに並ぶ1作です。”原点回帰”なんて言葉もまとわり付きますね。
本作における仮面ライダー――便宜的にスカイライダーと呼びますが、あまり話題に挙がらないながらも、かなり原点回帰に相応しいデザインに思えます。
石ノ森章太郎さんが描いていた『仮面ライダーBlack』の雛形は、仮面ライダー1号よりもこっちの方が近い感じ。
特徴を良く捉えたマスクの造形もイイ感じです。目の下のクマの安っぺぇメッキだけが惜しまれる…。
どうでもいい話ながら、漫画版は『仮面ライダーBlack』、映像作品は『仮面ライダーBLACK』』です。
本作は、スカイライダー=筑波洋を演じる村上弘明さん初の主演作としても有名です。
初だけあって芝居が拙いのはご愛敬……と言えるのも、後年の活躍があればこそなんですがね。
そんな本作における村上さん、どこか既視感があるなと思ったら、こちらも初の主演作である『仮面ライダーアギト』で仮面ライダーG3=氷川誠を演じていた頃の要潤さんに喋り方が似てませんか? 心なしか顔つきまで似てるようにも連想してしまいますが、この辺に関して異論は認めます(笑)。
スカイライダーと言えば楽曲、正確には歌関連も良いんですよね。
前期エンディングの『はるかなる愛にかけて』の、
たったひとつの この命を
はるかなる愛に かけて戦う
それだけでいいのさ
おれは おれは仮面ライダー
という、この壮大さ、このロンリーヒーロー感が最高です。
オープニング&エンディング曲……もとい、主題歌&副主題歌のみならず、挿入歌もいい曲が多いんですよね。『地平線からやってきた男』とか『オーオー仮面ライダー』とか好きです。
この頃になるとちびっ子合唱団による歌とか敵組織の歌といった、別名、2回も聴かない歌がないので(笑)、水木一郎さんのちょっとしたアルバムとしても楽しめます。
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…と、せっかくオススメしようと思ったのに、スカイライダー編である『~06』がないとは…!
現在2話まで放送済み。
正直、スカイライダーには特筆すべき点がないという先入観があるので、これを覆してくれると嬉しいんですが、所詮は昭和ライダー。本当にいい加減な日本語やストーリー等々、総じて脚本が腐っているので過度な期待は禁物です(笑)。