けっこう前に綴ったのに投稿し忘れていたって事で、『ウルトラマンA』を観終えた感想です。
異次元人ヤプールが地球に侵攻してきた。その尖兵として送り込まれる超獣を迎え撃つのは、地球の科学の粋を集めた超兵器で戦うTAC。
その戦いの中、北斗星司と南夕子が命を落とす。他人の命を守るために勇敢な行動を取った若者を死なせるわけに行かない――自分の命を分け与えて二人を蘇らせたのは、5番目のウルトラ兄弟ことウルトラマンA。
TACにスカウトされた北斗と南はウルトラリングの力で合身し、ウルトラマンAとなって地球を守り抜く事を誓う……といったお話。
放送開始から半世紀後に、いい歳こいてから『~A』デビューしたわけですが、色々と面白い発見も多く感じる作品でした。
これまで昭和ウルトラマンは再放送や映像ソフトで多々観てきましたが、『~A』(と『ウルトラマンタロウ』)はまともに見た事がなかったんですよ。
♪いざゆけ~、いざゆけ~、ウルトラマーンエースー、ぼくらのエエス~♪
小さい頃、↑と歌っている友達に対し、「…プッ、♪たたーかえ~、たたーかえ~、ウルトラマーンエースー、宇宙のエエス~♪が正解だってのに、何テキトーな詞で歌ってんだコイツ」と心の中で冷笑していた、我ながら嫌な子供だった俺ッチです(笑)。
…が、今回初めて見て分かった事なんですが、テレビ版の主題歌では“~僕らのエース”、レコード版は“~宇宙のエース”と、歌詞がやや違うのが原因だったようです。何でだよ。
テレビ版もたまに“~宇宙のエース”版を使う事があるんだからテキトーというか、まさに昭和の大らかさ丸出しで微笑ましいですね。
ウルトラマンAと言えば、二人が変身して一人の超人になるのが特徴です。後半では南夕子がいなくなり、北斗星司オンリーで変身するようになるのも有名です。
このあたりの裏話を聞きたがるマニアは今でも存在しているようですが、まぁ当時のスタッフやキャストもフワッとした言い方でしか答えないよね(笑)。
そんな質問をするのはいい大人なんだし、だからこそ少しは察して欲しいものですが…。
そんな事よりも、後半どころか終盤ではウルトラリングを使うシーンもなくなり、危機が迫って逼迫した状況下ではオートで変身するという『帰ってきたウルトラマン』システムを導入した事の方が引っ掛かりますよ。
星司&夕子が所属する防衛チーム=TACのメンバーはドラマの根幹となるキャラですから、隊員には個性や魅力を出さねばなりません。
今回、初めて本作を観たわけですが、竜五郎(←“リュウ・ゴロウ”だよ、“タツゴロウ”じゃないよ?)隊長と、これを演じる瑳川哲朗さんに一瞬でシビれました。
何がカッコ良いって、こういうジャンルに出演する俳優は、特に子供に分かりやすい演技を心掛け(させられ)るものですが、瑳川さんに限ってはそんな指導がなかったのか、まるでお堅い刑事ドラマのテンションなんですよ。ギャグシーンもほぼ皆無だし。
それでいて、社歌ならぬ隊歌である『TACの歌』も隊員と共に歌っちゃうような、フランクな一面もあるんだから可愛いですよね(笑)。
昭和~令和を問わず、ウルトラシリーズの防衛チームで一番カッコ良い隊長は?と聞かれれば、竜隊長一択です。
これまでの女性隊員と言えば基地で連絡係=留守番役が定番でしたが、この風潮を覆すがごとく、かなり積極的に前線に参加する美川隊員には驚きました。
襟元にブローチを付けているのもオシャレですね、実は爆弾らしいけど(笑)。
そいえば、TACの隊員服って女性隊員用のものにはフリンジが付いてるんですよね。手袋の上からウルトラリングを着けていても怒られないし、TACは身だしなみに寛容なチームでもあるのです。
副隊長的なポジションにある山中隊員と言えば2丁拳銃の使い手で、戦闘時には一番目立つオイシイ設定。
星司が新人の頃から厳しく当たる先輩キャラで、『帰ってきたウルトラマン』における郷秀樹と岸田隊員に近い関係性です。こちらは徐々に関係性が良くなりましたが(ヘタすれば南や上野隊員よりも仲が良さそうに見える)、星司&山中隊員の関係は平行線のままです(笑)。
いわゆる怪獣を“超獣”と呼ぶのが『~A』独特の世界観。
なら超獣って何?と聞かれれば、ヤプールにより製造(改造?)された巨大生物との事。
つまり、多くの怪獣が地球の大自然から生まれたものであるのに対し、超獣は作られた命を持つものなんですよね。
でも、ヤプールが死んでも超獣はワンサと出てくるじゃない?という疑問も湧きますが、TACも含め、怪獣を超獣呼ばわりしているだけなのかもしれません。確か、超獣は全てエースにやられて打ち止めになったような事を言ってたし…。
…あ、この辺はあくまでテレビ版本編から知り得る情報によるものなので、後にこれらを補完する後付け設定とかも出てるっぽいですが、そっちは知らぬ。
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このところ、not国内版も高くなったなぁ。一昨年くらいであれば3000円台で買えたのにね…。