ボトムズをより深く愛するために ~その3~ 地獄の黙示録 | ボトキチブログ

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原題名 Apocalypse Now (1979)

さて、「ボトムズと元ネタ映画との関係」をやり始めた以上避けては通れないのが巨匠フランシス・F・コッポラ監督作品「地獄の黙示録」だろう。
ベトナム映画の聖典ともいうべき語られつくされたこの映画について私ごときが語ることなどほぼないがボトムズとの関連から、という点に置いてはまだまだそれなりに需要があるかもしれない。

この映画を見たことない人などそんなにいないだろうとは思うが軽く紹介を。

ベトナム戦争中、精神を病んでしまったアメリカ軍人、カーツ大佐(マーロン・ブランド)が自分の部下を引き連れ現地人と共にジャングルの奥地で自分の王国を築く。
そのカーツ大佐を「諜報員を無断で殺した」として暗殺を命じられたウィラード大尉(マーティン・シーン)がベトナム奥地へと哨戒ボートで川を遡上していく物語だ。
戦争中に「殺人犯」として自軍の優秀な将校を暗殺するハメになり苦悩しながら任務を遂行するウィラード大尉。
かっこいいヘリボーンシーンにところどころちりばめられたベトナム戦争批判とラストの難解なドラマ。
まぁ未見の人は一度見てみることをオススメする。
アタマがイタくなるぞ♪

とにかくヘリの描写がかっこいい!
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本編何度も登場するピバーボート
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何万回見てもカッコイイ、マーティン・シーン!!!
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無口な特殊部隊、てとこはキリコに似てるww
ちなみに1986年に息子のチャーリー・シーンがこれまたベトナム映画の傑作「プラトーン」(オリバーストーン監督作品)に出演している。

ファンでなくとも1回でもTV版ボトムズを通して見たことがある人間なら容易にクメン編と当作品とを結びつけることができるだろう。
それほどまでにクメン編は「地獄の黙示録」に酷似している。
それはクメン編冒頭、その映像とナレーションにて判断することができるだろう。
キリコを乗せ、川を遡上するボートはまさしくウィラード大尉とあの哨戒艇だしキリコの独白はウィラード大尉の独白そのものだからだ。
カン・ユー大尉がまったく関係のない民間人のボートを調査と称し皆殺しにするシーンなどはそのまんまだ(ご丁寧にキリコが制止するとこまで同じw)
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↑この後、カンチガイ虐殺に・・・・

ゴン・ヌーのモデルと思われるカーツ大佐
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カーツ大佐はのちに「有能で狂気をはらみ、軍に反目し、そのままでいけば将軍にでもなんにでもなれた」という設定がペールゼン大佐に似ている。自分の部下を引き連れて引っ込んじゃったりとかな。

そしてカーツ大佐との対決シーンだがこれはワイズマンとの邂逅にも似ている気がする。
カーツ大佐は自分を殺しにきたウィラード大尉を気に入り手元に置こうとする。
それを強靭な意志で撥ね付け結局は大佐を殺害する描写など・・。

類似点はまだまだあるがいちいちとりあげるのも大変なぐらいだ(笑
高橋監督自身も「戦争に影響を受けたが自分はベトナム戦争に影響を受けている」と語るように「心の病んだ帰還兵」というキリコの人物設定からしてボトムズではその影響下にあるのだがそれをもっとも体現し、力も入っているのがクメン編であろう。
そのせいかクメン編はTVシリーズ中人気の高いパートでもある。
モデラーの視点でいえば一番想像しやすい場面が多々あるしなによりその舞台設定に近いものが地球に存在するのだから。
それを勘違いして近年商業誌でわざわざベトナムまで取材旅行し「ボトムズ特集」と称し、旅行記を書いた人がいたが・・・。
モデラー以外の視点でみると、フィアナとのひと時だが安らぎのシーンがあったり、キリコのライバルであるもう一人のPS,イプシロンンが新たに登場したりする。
そして彼は恋のライバルでもあり、フィアナとの三角関係が成立。
また、TVシリーズで唯一キリコは傭兵部隊だが軍隊に所属し、心通わせて戦う仲間も存在した。
(第一話でメルキア軍に所属してるがアレは転属されてすぐだったし、後半の秘密結社ではキリコ以外の人間は「キリコのコマ」でしかない)
またキリコ以外の物語もふんだんに用意され、アッセンブルEX-10、ココナ達、神聖クメン王国、秘密結社・・そしてポタリアとカンジャエルマンにモニカの三つ巴ドラマ・・・
しかもしめくくりは仲間に見送られ愛するフィアナと2人っきりでの希望に満ちた逃避行だ(コレは奇しくも最終回と同じパターンである)

魅力がないわけがない、というわけだ。

おっといつのまにかクメン編の面白さについて熱く語ってしまったww

さて、「地獄の黙示録」や「ディアハンター」などから舞台設定やエピソードを拝借してはいるがクメン編はやはり「惑星メルキアのクメン地域で起きたキリコ達の物語」であり、けっしてベトナム戦争ではないことは別に私が言わんでもいいことであろう。

そうそう前回のブレードランナーは見てから記事を作ったが今回はDVDより使えそうなキャプをピックアップしたぐらいで全編通して視聴していない。
・・・だってこれ(完全版)見ちゃうとヘトヘトになっちゃうから(笑
劇場公開版も買っておけばよかった・・。

おまけ
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前回のブレードランナーとはハリソン・フォードでつながってる(しかもデビュー前、わっかーww)