- 日本一周マラソンの旅―七年間で積み重ねた六千キロ/佐藤 四郎
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小学校の教諭だった著者が、学校の休暇と退職後の余暇を使って成し遂げたランニングでの日本一周の記録を纏めたもの。つぶさにその様子がわかるという感じではないですが、トラブルに見舞われたことや出会った人々についてなど、印象深いものをまとめています。
著者はメタボ解消目的で走り初めて、最初は全く走れなかったそうですが、ランニングをするうちに、フルマラソンにも出るようになり、45歳で3時間16分という記録を出したそうです。
その後は記録は伸びず、50歳を超えると記録はちょっと難しいということになり、長く走る方に転向したとのこと。確かに100kmなどのウルトラマラソンランナーは50代以上の人の割合が非常に多いです。時間をかけて走るにはやはり体力も必要ですが、思うに忍耐力がキーファクターになってくるので、そういった意味でもウルトラには年長者が多いのでしょう。
そういった中で、走りながら日本一周をしようというのは何か目的をもって走った方がいいのではないか、というアドバイスをうけてのことだったらしいです。やみくもに走るのではなくて何かを成し遂げるために走る、というわけですね。
よくテレビ番組でもそれなりに過酷な体験をして、感動のフィナーレを演出しているものもありますが、たとえ演出がかっていたとしても、そこに何かを成し遂げようとする姿勢を見たとき、その様子を凝視してしまうというのが人間の性なのかも知れません。
9月にまたウルトラマラソンに出るので、今も週末は暑いさなか30kmは走っていますが、これも今度こそは100km完走する、という目的がなければ正直この時期の30kmはつらいですし、多少熱中症の危険もありますので避けたいところではあります(早朝であることと、曇りが多いので助かってはいますが・・・)。
一つ言えるのは何事も目標がなければ成し遂げるものもない、ということで、人間というのは区切りをつけて物事を前に進めていく生き物なのだと思います(すべての人がそうだとはいいませんが)。