先日は、児童文学教室でした。岩瀬成子マジックの秘密を解き明かします | 読書と、現代詩・小説創作、猫を愛する人たちへ送る。(32分の1の毎日の努力を綴る)

読書と、現代詩・小説創作、猫を愛する人たちへ送る。(32分の1の毎日の努力を綴る)

文学創作と大学通信等を書いています。【やりたい夢(小説家)がある1/2→夢を叶える努力をする1/4→完成作を応募(挑戦)する1/8→落選する1/16→落選しても諦めず・また努力・挑戦する1/32】(=日々、この1/32の努力を綴るブログです。笑)

この前は、某オンライン児童文学教室でした。

この夏季はともかく、普段は午前の仕事を切りあげると、大急ぎで帰宅して受講してました。

教室も、あと1回となりました。

 

正直、言って、受講して良かったのかどうか、わかりません。

「ここは、こんな形もなんだ」というので全てです。

 

もちろん、一人で創作しているよりは、刺激もあるし、反対意見を多く聞けるので、その点では収穫はあるし、

また、ここは教室用に、他の児童文学書籍を読んで感想を言い合ったりするので、

それはそれで読む義務が発生して、メリハリにはなっていました。

むしろ、後者の課題の方が勉強になりました。

何より提出圧力はないと、書きませんから。

 

ただ、ここは基本、昔ながらの、書け書け式の自力更生型の教室なので、

これでは受講生が何かきっかけを得て、飛躍的に成長する要素はないだろうと思います。

 

まさか新参者なので、そんな否定的な意見は言えません。

チラッとだけ、ポイントは説明しましたが、他の受講生の方々が果たして、どうお聞きになられたのか。

僕には、全く分かりません。

 

まあ、今まで受けてきた小説系の多くの創作教室が、この書け書け式の自力更生方の言い放しでしたからね。

そうした、個人の才覚・才能だけで書く教室が一般的なのだ、と思います。

 

先生からの、こういう風に書いたら、と提案型や、

ここをこうしたら新しい可能性になるね、と法則提示型の教室で、

かつ有効性のあったところは、

今まで、短期・長期、20個近く受講した中で、僕が知る限り、たった4つでした。

先生からの、ちょっとした工夫点や、気をつけるべき失敗ポイントが多くお教えいただきました。

そういう教室では、受講生の方からも、活発に工夫点を開示して議論していました。

 

そのうち、3つはもう無くなっています。

そういう意味では、教室に出会うのも、運だし、巡り合わせで、宝くじみたいなものだと思います。

 

(個人的に、スピリチャルですが、シンクロニシティになっていると思います。

 何より、少しずつ、その変化と発見、出会いは加速しています。

 ここも、そのシンクロニシティの一つで、ただし、僕のためというよりも、他の受講生の方のためだったんだ、

 と推測しています。

 以下に書く、岩瀬成子さんへの気づきのアシストの役割はありましたが、

 それって、貴重ですが、主体は完全に僕が99,9%で、教室は「まつりちゃん」を読ませた、単なるきっかけの一つに過ぎず、

 0,1%ほどの貢献に過ぎないですよね。こらこら。)

 

また、ここで、たびたび触れている岩瀬成子さんの作品も、もう15年前ぐらい以上は、「凄い」という認識はできても、

じゃあ、どこをどうトレースできるのか、ほんと分からないまま、15年が過ぎていましたから。

 

北斗神拳奥義のように、色々な強敵との死闘の中で、教室での学びも含めて、自力研究の、たくさんの積み重ね体得したものがあるから、

トレースできる部分がわかってきたように思います。

 

 

岩瀬成子作品における、人物を巡る渦。

それを主人公だけでなく、副主人公や通りすがりの人物にも設定し、ぶっつけ合う表現手法。

 

それが、岩瀬成子さんの魅力・マジックの一端だと認識しています。

問題は、それをどう体得・トレースするか、でした。

そこに、15年という年月の様々な経験値(詩を書くというのも含めて)が必要でした。

その具体的な秘訣は、ここで何度か、申し上げていますので、触れません。

 

この『まつりちゃん』(前に読んだことはありました。今回、指定図書になったので、細か分析読みしました)は、連作短編なので、

上記の、ぶっつかり合う人物の生き様の渦の様子がよく分かります。

中・長編だと、人物がたくさんなので、分かりにくいんですよね。

また、それこそストーリーが展開するので、それで人物の「生き様の渦」が「見えなくなって」しまいます。

 

特に、この第2番目の、「たまご」はすごく参考になりました。

まるで、一篇の現代詩であり、象徴詩のようですよね。

 

あと、岩瀬マジックのトレースには、僕にはそうできない原因となる〈ストーリー展開の呪縛〉、

その解除の方が、はるかに難敵でした。

なんせ、今も、それと戦いながら、微妙な緊張感と均衡のもとに書いていますから。

油断すると、僕はすぐその呪縛に囚われてしまいます。

人物の描写や、ぶっつかり合いが単なるストーリー展開に含まれてしまい形だけになってしまうんですね。

岩瀬さんの作品はそうじゃない。

ストーリー展開に一部でありながら、シーン、シーンが全て、生きている。

凄いと思います。

 

8/31の締切へ向けて、長いけれど短い戦いを続けなければいけません。

岩瀬さんに、一歩でも二歩でも近づきたいな。