なんか凄い。名取佐和子さんの小説 | 読書と、現代詩・小説創作、猫を愛する人たちへ送る。(32分の1の毎日の努力を綴る)

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文学創作と大学通信等を書いています。【やりたい夢(小説家)がある1/2→夢を叶える努力をする1/4→完成作を応募(挑戦)する1/8→落選する1/16→落選しても諦めず・また努力・挑戦する1/32】(=日々、この1/32の努力を綴るブログです。笑)

前に、ここで紹介した名取さんの短編小説集『おかえり一万回』を、詳しく分析読解しています。


どの短編をよんでも、

凄い! としか言いようがない。


目頭が熱くなって、ジーンときます。

Amazonとかの書評を読むと、泣かせるだけの小説だとか、

嘘くさいだとかいった酷評と、

泣きました、という感動評が半々ぐらいあります。


名取さんの他の小説を、ネットで頼んでも、お盆のためか、全然届かないので、

これをずっと読み直すしかありません。


前に言ったように、最新作『図書室のはこぶね』が同様に凄く面白かったので、

その秘密を探ろうと短編集を読み始めたのですが、

どの短編も「企み」がちゃんとあって、それが長編と違い、露骨だと毛嫌いする方も多い原因だと思いますが、

読み手の感情コントロール術に長けていることは、決してマイナスでありませんよね。


「企み」を無視して、創る僕には、改めて自作を点検する、とてもいい参考となりました。


僕が思った「企み」とは、主人公を、これでもか、と不幸や理不尽さへ落とし込むことと、そこからのどんでん返しです。


ストーリーを語れば、読み手がついてくるなんて、全然読み手ファーストじゃない。

傲慢ですよね。

それを、つくづく深く感じました。