尾形亀之助の研究書を手に入れたので、読み始める。
『尾形亀之助の詩』福田拓也著、思潮社。
かなり、回りくどく、難しい書き方が続く。
亀之助の詩を冒頭、亀之助と同時代の高村光太郎の賛辞が紹介される。
「ただごとのやうな詩」でおりながら、「尋常一様の言葉ではない」。また、「その言葉は現実を語ってゐて、同時にその現実を超えてゐる」
p10とする。
筆者の福田さんは、亀之助の詩を「幽霊が戻ってきたような」詩という。
これら、光太郎と福田さんの言は、どちらも卓見だと思うが、
なぜ、そうなのかの理由の説明にはなっていない。
でも、僕には、それだけで凄く刺激になった。
まだ、この本を数十ページしか読んでいないが,自分で亀之助の詩を読み返した。
異化と断絶、ズレがいっぱい見つかった、
僕自身が、つい意味に囚われて、平凡な詩句を書いてしまうから、
逆にその断絶の凄さがわかった。
ここだな、これを学び取ればいいんだ、とわかる。