昨日は、所属している兵庫県現代詩協会の読書会でした。
チューターは今村欣史さん。
内容は、詩人の故杉山平一さんについて。
すごくよかったです。
杉山さんの人柄や人生を、身近に感じて、得難い体験をしたと、今村さんに感謝したいです。
杉山さんとは兵庫県の詩界の発展には大きく寄与した伝説上の詩人。
同じく伝説上のダダイスト詩人竹中郁さんの次の世代。
実は、僕にとって、杉山さんは詩人ではありませんでした。
僕が詩の創作を始める前に、大学通信の勉強で美術やアニメーションを研究していてころ、
在野の美術・映画評論家として、杉山さんの著作をよく読んだり、
新聞やらのコラムを拝見していたお方だったのです。
ですから、自分が詩を書き出して、その存在の大きさに気づいて、生前、その講演会とかあっただろうに行く機会を逸してしまったようで、非常に残念に思ってました。
もう5年早く、僕が詩を書き始めていたら、とタラレバを思ってしまいます。
2012年だかに97歳西宮で亡くなられたのですが、その頃、ご自宅が宝塚中山寺だったとかで、ちょうどその数年間に職場が中山寺だった僕は、
もしかしたら道でスレ違っていたのかもと後年、びっくりしてしまいました。
何より、その著書『現代詩入門』は名著で、何度読んでも発見があります。
現代詩の入門書には、もっと著名な方、吉野弘さんや谷川俊太郎さんのものが多くありますが、
どれも「平明な言葉で」とか「自由に。何者にも囚われずに」とか精神面が多くて、具体的なスキルに欠けています。
現代詩を読む入門書には最適でも、書くには不十分だと僕は常々不満に思ってました。
初心者には難しすぎてもダメだし、優しすぎてもダメで、難しいのは重々、わかった上で不満でした。
杉山平一さんの『現代詩入門』はその点、優しすぎず、難しすぎず、ちょうど良いんですね。
現代詩の創作にどっぶりはまって、気づいたことは、皆さん、自由に自分の感性で書くこと第一で、
近現代詩の歴史や、短歌・俳句へのボダーレスはあまりやられないと感じています。(僕の一方的な思い込みかもしれません)
まあ、僕のように、小説・童話から短歌・俳句・川柳・童謡までオールラウンドにやるのが異常なんでしょうが、
根っからの「学びスト」としては、少し残念に思います。