いまだ苦闘中です。
寺村さんの作品世界観と全く同じものは書けませんし、
また書いても意味がない。
よくて、二次制作、普通はエピゴーネンの偽物にしかなりませんから。
けど、もしちゃんとそのエッセンスを引き継いだとのを作品化できれば、
胸を張って、寺村輝夫さんに倣って作りました。
そう言えるようになりたいです。
日本の出版界の常として、新刊至上主義的なところがあると思います。
物故した作家に冷たいというか、宮沢賢治や新美南吉など定番の作家や、
絵本でも、ぐりとぐら、とか定番絵本作品だけ重版され続ける。
もちろん、寺村輝夫さんの「ぼくは王さま」シリーズも定番の一つだとは思うのですが、
小学校低学年までを主体とする幼年童話は、それよりやや上の年齢から楽しめる童話が、
大人でも読むのに比べて、
どうも部が悪い。
みな〈卒業〉して、それこそ賢治や南吉の、大人も分かる童話に行ってしまい、
忘れられてしまう気がします。
子ども向け、絵本には、アート系で、お話以外も楽しめるものも少なくありません。
でも、王さまシリーズは、いい意味でも悪い意味でも、和歌山静子さんの、あのイラストの印象が強すぎて、
お話が〈忘れられて〉しまってる気がするんですよね。
たぶん、ぼくの気質的には、幼年童話よりはもっと上の世代のファンタジー向きだと思うのですが、
だからこそ苦手な?メルヘン創作力を、寺村輝夫さんに学びたいんです。
きっと苦手で、今まで書けないと思ってたナンセンス童話にこそ、
学ぶことは多い(実際、研究してそうでした)、そう信じてます。
頑張ります。