面積約316平方キロメートル、人口はおよそ42万人という島国、マルタには鉄道はありません。

国内の公共交通機関はバスです。

 

マルタのバスはここ数年で急激な進化を遂げ、今ではいわゆる「普通のバス」が利用されています。

つい6、7年くらい前までは、こんな↓バスが(一応)公共の交通手段として走っていました。

 

70番はたしか、ブジッバ行きだったと思います。

今みたいに電光掲示でどこ行きとは書いていないので、番号だけで判断しました。

この頃のバス料金は何と47セント。

50セント硬貨を出すと3セントのお釣りをくれなかったり、

逆に茶色のコイン(5セント、2セント、1セント)をたくさん交えて払うと、ドライバーにキレられたりすることが

よくありました。。。

 

乗るときには手を挙げ、乗車時に料金を支払います。ここは普通ですが、

降りたい時には、車内上部に張り巡らされている紐を引っ張ると運転席の上にあるとベルが「チーン」と鳴り、

次のバス停で停車するというシステムでした。

 

ブザーが付いているバスも時々ありましたが、壊れていることもよくありましたし、

紐の場合は引っ張りが足りなかったり、紐が緩んでいたりして「チーン」音が小さすぎて気づかれず、

降り損ねることもありました。。

それにマルタは今も昔も道が悪い所が多く、このバスは座席もペラペラで、快適とは程遠く、

道路が陥没している場所を通ると身体が浮き上がるぐらい揺れたりしました。

車内も狭く、もちろん車いすやベビーカーのスペースはありませんでした。

 

このバスの時代は運転手はほぼ自営業で、やりたい放題。

急にルートを外れて道の真ん中で停まった!と思ったら、おやつ買いに行っていたり

(乗客から丸見え)。運転席をすごくデコっているドライバーも多く、個性溢れるバスでした。

この旧バスは今でも一部観光用として走っていたり、お土産物屋さんになっていたりして見かけることはあります。

 

この旧バスのあと、ARRIVAという会社の一見普通に見えたバスが入ってきました。

一応電光掲示板が付いてたり、

ですがこの狭いマルタで2連結のバスを走らせていて、馬にぶつかったりカーブを曲がり切れず横転したり事故を起こし続けるなどし、

さらに利用者、政府からもまともに運行できていないと批判を受け、導入から2年程で完全撤退し、いまの普通バスになりました。

 

現在のバスは、suicaのように電子式カードで料金を支払うことができます。

初期のsuicaなんて少なくとも15年くらい前からありましたので、私たちにはまったくもって普通ですが、

マルタにしてはすごい進化でしたね。

 

マルタバスは、車内でチケットを購入する際、2時間以内有効のチケットは夏が2ユーロ、冬が1.5ユーロになっています。

片道ではなく、購入してから2時間以内有効ですので、短いですが時間内は乗り放題です。

47セント時代から比べるとだいぶ高騰していますが、カードを使うと75セントなので暴動は起こらなかったようです。

 

昔の特徴あるカワイイバスが懐かしい、という人もいます。

が、こういう人はたいていバスは使わず自家用車移動の人たちです。

今のバスは小銭無しで乗車でき、まあまあ広く、バリアフリーになり、極めて普通です。

普通のバスに乗れるようになったことは大変ありがたいと思います。