10年前にバリ旅行をした際、宿泊したのが、Bali Eco Stayという、自然環境に配慮したバンガローだった。提供されたお食事は、宿泊施設で栽培している畑から収穫されたものを使って調理されていた。ランチの際、食後にホットチョコレートを注文したら、その日の朝、収穫した新鮮なカカオ豆を使って作ってくれた。今まで飲んだホットチョコレートとは別物で、香りと甘さがバランスよく調和する新鮮な飲み物だった。どの食事も、自然の恵みをいただき、人の手が加えられ、丁寧に作られていることを感じるものだった。一口一口をゆっくりと味わいたくなる、天からの恵みであった。

 

水は湧き水で、飲料水としていただき、また、水力発電としても利用している。室内のワット数は低く、たまに停電もあった。決して便利な宿泊施設ではないが、都会の便利な生活から離れて、時にはスロータイムを味わうことも旅の醍醐味だと思っている。効率性、快適さを求めていてもきりがないし、もっと求めたところで、幸福感をさらに感じることはない。

 

今回は、Bali Eco Stayには宿泊しないが、今まで行けなかった、バリ西部にも足を延ばして、未知なる世界を楽しみたい。