猛暑が過ぎ去り、秋めいてきた今日この頃、いかがお過ごしでしょうか。
さて、我らが「邦画界の至宝」、広瀬すずちゃんが出演する映画「キリエのうた」が公開になりました~、パチパチパチパチ。
さっそく観てきましたので、恒例のネタバレなしの感想を。
アイナ・ジ・エンド演じる少女・ルカが、東日本大震災をはさんで、高校生活を経て、路上ミュージシャン・キリエとして生きて行く物語。
おなじみ、岩井俊二監督による作品。
広瀬すずちゃんは、キリエのマネージャー・イッコ、ルカの高校時代の友人・マオリとして登場。
イッコは風変わりなキャラクターで、ヴィジュアルもコスプレ。
色々なヅラで出てきまして、久々にボブの広瀬すずちゃんを見られてファンには嬉しい眼福^^
主役ではなく登場シーンが限られていることもあり、イッコは謎だらけですが、そこは広瀬すずちゃん、持ち前の思い切りの良さで突き進みつつ、時に影をちらつかせます。
これまでとはまた異なる不思議なキャラを演じ、面白かったですず。
いつかイッコの物語も見てみたいものデス。
高校時代のマオリでは、制服姿を存分に披露し、ギターを抱えたりして萌え萌えです^^
かつて「ゴーストバンド」でベースを抱えていましたが、キュートでたまりません^^
またしても父親不在で、欠落感を帯びながらも、それを内に秘めながらひたむきに生きる役柄で、う~む、広瀬すずちゃんはどうもこういう設定が続きますね・・・
もはや得意分野といっても良いような設定で、さすがのお芝居でした~。
ルカとの友情を感じるきれいな場面がいくつもありました。
やっぱり大スクリーンでの広瀬すずちゃんは観る者の心を揺さぶりますね。
さて、アイナ・ジ・エンドですが、ジ・エンドである、ドアーズである、などとおっさんは名前に反応してしまいましたけれども、たくさんある歌唱シーンについて。
ハスキーボイスで、抑えてから叫ぶを繰り返す、時に桑田佳祐のような発音で歌うといった特徴で、好みは分かれるのではないかと感じましたが、ドラマ性のあるシンガーで、作品としては成立していたと思います。
演技のシーンも多く、苦労したんだろうと想像しますが、奮闘していました。
他には松村北斗、「カムカムエヴリバディ」で朝ドラにぴったりな好青年を演じましたが、今回もなかなか良かったです。
それから黒木華、まあこの方はものすごい役者で、本作でもお見事でした。
3時間近くある映画なのですが、もうちょっと彼女を見たかったくらいですね^^
他にもたくさんキャストがいて、豪華でした。
キリエの子役もはまっていましたね~、他の子役も良かったです。
それから全体を通して聖書が物語に絡められています。
ルカ自身も含め、主要な登場人物たちがキリエのうたに救われます。
マオリ、イッコもそうなのですが、それが永遠の救済となるのかは、観客の想像にゆだねられたように思います。
オフコースの「さよなら」がキーになっていたり、久保田早紀の「異邦人」が使われたり、おっさん世代にも響く選曲になっています。
ぜひ劇場でご覧になってください。