ゲハゲハと笑うおじさんより。
愚痴愚痴と言うてる主婦二人。
うめき声しか出ないとりがら女は一人。
どっちが死に近いかは、一目瞭然。
おれは両方ともタイプやないけと、それでも可哀想やと思う。
何か出来る事は無い。
なら、加護を派遣しよう。
糧を得れるぐらいの奇跡を約束しよう。
女人に祈りを、終末に呪いを。
俺は同じ終末なら、「ヨコハマ買い出し紀行」か「人類は衰退しました」の世界観がええな。
「北斗の拳」は嫌だ。
「大丈夫か?」
と言うその目は虚ろだった。
若干恐怖を憶える。
そしてその愚痴を真に受けず流す。
とりあえず、信用してはいけない。
こちらに負債を回されてはかなわない。
上辺に終始する。
こんな所に用は無い!
じゃあアンタなんで居るんだよ…という。
ギャハハ!
明けて夜。
えらい地下が荒れてる。
しくじったな….……、押さえ込めんかった。
勢いをつかさないように、その勢いを殺しにかかる。
用心深く、隙を作らないように。
小鬼のような、団体の姿を見失う。
騒がしかった気配も消える。
さて………面妖な………まぁ少し削れたからヨシとする。
暗夜行。
やはり、雨が止んだ。
気が回ってきたようだ。
東の空が赤々と、それは夕暮れをもっと赤くしたような色に染まっていた。
ソドムとゴモラもこんな夜空やったかな………というぐらい場末の雰囲気だった。
西は、赤と紺が混じり 、やはり紫雲だった。
想定通りいったもんな。
さあ、回復させていくか。
ギャア!ギャア!
久しぶりにアオサギの鳴き声を聴いた。
いいもんだ。
少し空気が澄んだ。
あいつ近くで見たら結構デカいのよな。