◆前回のあらすじ◆

 

前回——写真を消して2ヶ月後。

 

前泊した街のホテルで、友達がまた「ちょっと、行きたくなってきた」と言い出す。

 

 

 

 

【4ターン目の女性】

 

 

 

 

某店に入った。

 

初めての街、初めての店。

 

指名はしない。

 

知っている子など一人もいないのだから当然である。

 

こういう場合、店は30分ごとに女の子を回してくれる。

 

回転寿司ならぬ回転タレントである(この表現で店に怒られたら謝ります)。

 

1ターン目。

 

 

 

 

感じのいい子だった。

 

以上。

 

2ターン目。

 

 

 

 

日本語が達者だった。

 

以上。

 

3ターン目。

 

 

 

 

よく笑う子だった。

 

以上。

 

 

 

正直、悪くない店だが、心は1ミリも動いていなかった。

 

Zで散々な目に遭った男の心は、簡単には開かない。

 

そう、私は成長したのだ。

 

学習したのだ。

 

もう簡単には落ちないのだ。

 

4ターン目に、Aが来た。

 

目が大きかった(またである。

 

私の弱点は割れている)。

 

少しぽっちゃりしていて、笑顔が柔らかくて、そして、なんというか、圧倒的だった。

 

何がとは言わない。

 

言わないが、友達は後日Aのことを遠慮なく「デブ」と呼んだ。

 

違う。

 

断じて違う。

 

あれは綺麗と呼ぶのだ。

 

豊かと呼ぶのだ。

 

この論争は今日まで決着していない。

 

30分が、体感で5分だった。

 

 

 

そして時計を見て、我に返る。

 

 

 

明日は早朝の便である。

 

 

 

いつもの私なら延長の二文字が喉から出かかっているところだが、この日は耐えた。

 

 

 

明日は早い。

 

 

 

でも可愛い。

 

 

 

明日は早い。

 

 

 

でも可愛い。

 

 

 

脳内会議は紛糾したが、社会性がギリギリ勝った。

 

私たちは店を出て、私は2時間だけ寝て、成田へ向かった。

 

◆次回予告◆

 

第3話「痛恨のミス」——旅行中、頭はAで一杯。

 

そして帰りの車で、致命的な事実に気づく。

 

この物語は全4部の実録エッセイです。

 

第1部・第2部は全話無料、クライマックスの第3部はnoteで公開しています。

 

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