ぐだぐだ映画感想~「マガディーラ 勇者転生」 | 映画館でぐだぐだ考えた

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~「バーフバリ」のSSラージャマウリ監督の旧作!「バーフバリ」大ヒットの余波でこちらも公開中!~

 

急に涼しい日も増えてきました。

今日は連休の最終日、天気がはっきりしませんが、いかがお過ごしでしょうか。

 

毎年、この9月の連休のどちらかにはアウトドアに出ていましたが、諸般の事情で今年はなし。

代わりに本を読んだり、アマゾンプライムの見逃し映画鑑賞などに充てました。

 

で、1回だけ、無料鑑賞券があったのでキネカ大森に出かけ、「マガディーラ 勇者転生」を見てきました。

 

【概要】

とにかくぶっ飛んだ面白さの「バーフバリ」2作でしたが、もともとはインド映画でも主要なヒンディー語ではなく、テルグ語という、ハイダラバードを中心とした言語で作られています。いわば地方映画。もちろん、インド全域で大ヒットしたようですが、本作もハイダラバードが舞台だったりして、ヒンディー映画を見慣れた者には少々違和感がありました。

更に、本作は2009年公開の映画。はっきり言って作品の出来、VFXのクオリティには雲泥の差があります。ですが、ちゃんと見どころがあり、特に「バーフバリ」のファンには見てほしいし、やっぱりこちらも「爆音上映」をやってほしい!と思いました。

 

【ざっくり感想】

正直、前半は見たことを少し後悔しました。オープニングで1604年のシーンが描かれ、すぐに現代劇になりますが、その現代パートが本当に陳腐なラブコメ要素とチープなミュージカルシーンで構成されています。ところが、後半驚きの展開が待っていて、これぞ「元祖バーフバリ」というか、「バーフバリ」の習作といった展開が待っていて熱くなっていきます。そして結末では、あの「バーフバリ」のエンディングのような余韻で締めくくり。こりゃ、前半でやめなくてよかったよ。

 

【気になった点】

・400年に渡る転生を伴う愛憎劇!

前述のとおり本作では現代と400年前のある王国での2つの時代が出てきます。現代パートでは主人公ハルシャはバイクレーサーで、賭けレースで金を稼いでいます。そしてヒロイン、インドゥは女子大生で、親が資産を巡って訴訟を抱えています。二人は街中で運命的な出会いをしますが、従弟ラグディールが登場して横恋慕し二人の邪魔をします。彼は一族の資産をわが物にしようと画策するいわばギャングのボスです。ところが、それは400年前のある王国での姫と戦士と、王族の男との愛と権力の物語に運命づけられたものだった。。。というのが大筋です。この登場人物の関係だけでももう「バーフバリ」ですやん。勇者と姫、そして邪悪の男の横恋慕のシーンが本当にラージャマウリ印というか。。

ただもう、現代劇部分がかなり安っぽい。インドのテルグ語映画ということを差し引いてもちょっと駄目なレベル。。と思っていたらまさかの400年前の王国パートの、本当に「バーフバリ」を彷彿とさせるスペクタクルなシーンに熱くなりました。

大群衆が主人公バイラヴァに「万歳」と叫ぶシーンは、応援上映でこちらも叫びたくなるほどの素晴らしさ!叫べないのが本当に残念で。。。

 

・アクションがすごい!

クライマックスの「聖地」での戦闘シーン、1対100の対戦の素晴らしさは、今までのダメっぷりはどこに?というくらい、最高のシーンでした。そしてまさかの物語の終盤のアクションでもこの場所が使われるので、もう前半の安っぽさ帳消しですよ。しかも「MI フォールアウト」に負けない(?)ヘリアクションがあります!

 

・ヒロイン・インドゥちゃん

彼女を演じるのはカージャル・アグルワールという女優さん。彼女を見ているだけで眼福。

今は30代だそうですが、ということは、本作ではまだ20代。

 

いや、「バーフバリ」の奇跡的な作品クオリティから、多少は面白いとも思っていましたが、本作、甞めてました!すみません。正直、こんなに面白いとは思っていませんでした。特に、「バーフバリ」の習作的なシーンも多いので、マヒシュマティ王国臣民の皆さまには、こちらも楽しまれてもいいかと思いました。

 

で、当然、イベント上映を待っていますよ!

 

追伸:

キネカ大森では、本編上映の前に流れる短編「もぎりさん」もおまけで見られます。これが、「勝手にふるえてろ」でブレイクした大九明子監督の作品で、2~3分の短編ながら本編さながらのクオリティでした。特にあの「モリタに襲われる女優」でお馴染み、佐津川愛美さんが相変わらず良くて、楽しめましたよ。

 

まさか、見ていないってことないでしょうね。特に後編。