エルゴチオネインについて最終回~やっぱり甘酒はすごい~ | たもぎ茸の事なら株式会社アスリー

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たもぎ茸は、唯一無二の抗酸化成分「エルゴチオネイン」が豊富。
免疫力を高め、ウイルスや細菌に対する抵抗力が強化され、
ガン予防・改善効果があるとして、注目のスーパーフードです!

最後のエルゴチオネイン探検隊。

最終回にしてやっと本題です。

 

前回抗酸化物質の名前を陳列しましたが、エルゴチオネインもその抗酸化物質の一つです。

1909年にライ麦の麦角(イネ科植物などの穂に寄生する菌)から発見されたのが、人類との本格的な出会い。

エルゴチオネインはヒスチジン(アミノ酸の一種)が発端となって生合成される天然のアミノ酸です。

出身地は主にキノコなどの菌類やマイコバクテリアで、残念ながら私たち人間(哺乳類)の体内では生まれません。そのため食事やサプリメント等で取り入れる必要があります。

 

( ^ω^)でももともと抗酸化酵素が体内で作られているし、優秀な抗酸化物質も他にあるから別にエルゴ(以下略)にこだわらなくてもいいんじゃ…

お口にチャックだ(^ω^)===○)゜д´)・゜ドカッ

 

エルゴチオネインの大きな特徴はいくつかあります。

 

その1 熱に強い

よく「茹でちゃうと成分が壊れちゃうから~」といった感じの言い回しを聞きますよね。

エルゴチオネインは耐熱性があり、加えて酸やアルカリにも耐性があるため、料理や加工で機能が低下しにくいのです。

 

その2 体のいろんな場所で活躍する

食事などで取り込んだエルゴチオネインは胃で分解されずに、いろんな組織に送りこまれます。特に肝臓や腎臓などには積極的に向かいます。体内の解毒班ともいえる彼らは酸化ストレスを背負いやすいからです。

 

その3 体内の保持期間が長い

一度体内に入ったエルゴチオネインは、のんびり屋なので長く留まります。

箇所によって留まる長さは異なりますが、毎食ごとにたくさん摂らないとすぐに無くなるような恐れはありません。マイペースな方にも配慮しています。

 

その4 先住民の邪魔をしない

私たちの体にはもともと、カタラーゼやスーパーオキシドディスムターゼなどの抗酸化酵素を生み出す仕組みがあり、それらは決まった対象物(スーパーオキシド、過酸化水素)に働きかけます。エルゴチオネインは彼らの獲物には極力手を出しません、本来彼らが行うはずの仕事をとってしまったら気まずいですからね。

その代わり最も過激派な活性酸素ヒドロキシラジカルへ積極的にアタックします。抗酸化酵素たちには謙虚な姿勢を見せるエルゴチオネインですが、活性酸素に対しては非常に素早く反応し、他の組織が酸化されるのを防ぎます。その働きが結果的に病気のきっかけそのものを未然に防いだり、余分な肌の老化などを抑えてくれたりと、私たちに嬉しい効果に繋がるのです。

 

( ^ω^)いいね!

 

尚まだまだ研究が行われている段階ですが、今のところエルゴチオネインによる副作用は確認されていません。

 

 

これらの特徴を持つエルゴチオネインですが、食事で摂取しようとするならまずは「キノコ」です。身近な菌類の代表ですね。

キノコの中で特にエルゴチオネインの含有量が多いのが、そう我らが「タモギダケ」です。

市販されている食用キノコの各エルゴチオネイン含量(目安)を比べた図がこちら↓です。

 

出典:貫名学(2009)「天然抗酸化物質「エルゴチオネイン」の量産化と用途展開の可能性」,『今月の農業:農薬・資材・技術』53(1),p.39-43,化学工業日報社.

 

タモギダケが群を抜いていますね!

 

キノコの他にも「甘酒」にエルゴチオネインが見つかっています。

麹甘酒に含まれる物質の網羅的同定 麹甘酒の乳酸発酵における機能性物質の解析結果について -第68回日本生物工学会大会で発表-

八海醸造株式会社 研究開発室,新潟県農業総合研究所食品研究センター共同発表

 

( ^ω^)なんと!

甘酒はほんと優秀ですね!

さっすが飲む点滴!

 

最終的に甘酒を讃えるエルゴチオネイン探検隊ですが、いかがでしたでしょうか。

拙い知識と文では有りましたが、皆様がもっと知りたくなるような興味付けに役立てれば幸いです。

 

それでは皆様良い抗酸化ライフを。

 

 

 

 

参考文献

斉藤威,吉村義隆(2016)「エルゴチオネインの再発見—その特殊な機能と存在の意味—」,『玉川大学農学部研究教育紀要』1,p.17-41,玉川大学農学部.

福田絵里,山岸和俊,知地英征(2013)「タモギタケから単離したエルゴチオネインの生体内抗酸化性に関する研究」,『藤女子大学人間生活学部紀要』50,p.59-63,藤女子大学人間生活学部.

貫名学(2009)「天然抗酸化物質「エルゴチオネイン」の量産化と用途展開の可能性」,『今月の農業:農薬・資材・技術』53(1),p.39-43,化学工業日報社.

貫名学(発行年不明)「エルゴチオネイン(Ergothioneine)」,http://bluedinosaur.web.fc2.com/ergothioneine3.html(参照2017/11/01)