rainy | 気まぐれ図書館

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気ままに綴っていきます。
主に、サイト更新関連かと。
社会人しながら、専門で小説の勉強中です^^

 もう、忘れかけていた、こんな気持ち。
 どうしようもない不安を募らせて。
 手首の傷を隠すようにつけたアームウォーマー。
 ひどい時は、手首の痛みがないと、生きた心地がしなくて、それを確かめるように毎晩カッターを手にした。

 そんな私を、引き上げてくれる人がいた。

 優しいその笑顔に、私は救われたんだ。


――rainy――


 こんな暖かい気持ちを、ずっと忘れていた。
 誰かに必要とされること、誰かを必要とすること。

 会社でも、家でも、居心地が悪くて、それから逃げるように手首を切った。まるで、大すきなCoccoさんの歌のように。


「~♪」


 鼻歌を口ずさむ気分じゃなかったけれど、頭の中に流れるのはいつもその曲だった。
 何だか、とても、安心した。

 そんな時、


「初めまして」


 当たり前の挨拶をして、当たり前のように出会ったのは、仕事仲間の友人で。優しい微笑みに、一瞬で恋に落ちたのを自覚した。

「どうしたんだよ、にやにやして」
「ひどっ! もうちょっと言い方があるでしょ?」
「だって事実じゃん」


 屈託のない笑顔を向けて、隣にぼすっと座る彼。それから、私をそっと抱き寄せた。優しく、その手が左手首を撫でる。


「寂しくなったら、いつでも言えよ?」
「うん」


 全てを見透かすような言葉に、私は頷くことしか出来なかった。

 アームウォーマーは、もうない。
 なくしたものの代わりに貴方がくれたもの。
 安らぎと、幸せな未来。