英語コミュニケーション講座の受講生やサポーターの学生さんの中には近い将来、海外の大学院への留学を考えている人も少なくありません。その学生さんたちによく、「Cathyはどうやって大学院を決めたんですか。アメリカじゃなくイギリスの大学院を選んだ理由はなんですか。」と聞かれます。そこで今日は、私が修士課程で英語の教授法について研究しようと思った際、どのようにイギリスのバーミンガム大学の大学院に決めたのか、についてお話しようと思います。

まず、大学院に入学前にイギリスには3年8か月間留学した経験があったので、私にとってイギリスは第2のホームのような感覚を抱いていました。それを抜きにしても、以下の点がイギリスの大学院を選んだ理由でした。
1年間でMaster of Arts(MA: 文学修士)コースが修了する!(通常、アメリカや日本は2年間です。ちなみに、オーストラリアの大学院も調べましたが、私が気になる大学院はほぼ1年半という期間でした。)
というわけで、時間とお金が節約できる!

国をイギリスに絞ったら、次は大学院選びです。イギリスには2014年当時約100の大学がありました。私は、そのすべての大学のHPを閲覧しながら、以下のことについて調べました。

自分の専攻する外国語としての英語教授法(TESOL/TEFL)のMAコースがあるか
ある場合はカリキュラムの内容
所属する教員の研究テーマ
学費
入学条件

これらをすべての大学についてみて確認しました。その中で、一番自分の希望にヒットしたのがバーミンガム大学大学院だったのです。
バーミンガム大学大学院には、実は2つの英語教授法のコースがありました。一つは、教育学研究科のコース、もう一つは応用言語学研究科のコースでした。どちらもTEFL(Teaching English as a Foreign Language)コースには違いないのですが、大きな違いはカリキュラムの内容でした。 教育学研究科の方はより実践的、応用言語学研究科の方はより言語学的にTEFLを研究するといった印象を受けました。何より私が気に入ったのは、教育学研究科の方は、コースの中に地元の小学校や中学校の授業を見学し、見学した内容を元にアサイメントを執筆する授業があったのです。実際に地元の学校の授業をオブザーブできる!というそこに一番魅かれました。

 ただ、わずか一年間という短い期間で、アメリカや日本などが通常二年間で行うカリキュラムを網羅するのですから、入学後は相当ハードな生活が予想されました。でも、とにかく一年間頑張りぬけばMAが修了できるんだ!と自分に言い聞かせ・・・頑張りました!
ちなみに、イギリスの大学院には日本のような入学試験はありません。必要書類(例えば、IELTSのスコア、学部時代の教授等からの推薦状、学部の成績証明書、志望理由書、研究計画書など)をそろえて出願します。学校によっては面接があるかもしれませんが、バーミンガム大学院はありませんでした。

まずは、気になる大学があれば、ウェブサイトを隅々まで見てみましょう。もちろん、周りで卒業生、修了生がいれば話を聴いてみましょう。ご縁のある大学には、きっとあなたの琴線に触れる何かがあるはずです。
同じ志を持って学ぶ仲間との出会いは生涯の宝物になります。だから、海外の大学院に挑戦したいと考えている人にはやる前に諦めずに、ぜひ挑戦してほしいと思います。

 次回は、MA在学中の日々のスケジュール、時間の使い方についてお話ししようと思います。

🔹いつも遅くまで勉強したバーミンガム大学の図書館 (2014)

英語コミュニケーション講座
担当講師 Cathy