英語コミュニケーション講座では英語でコミュニケーションを取ることを目指して勉強しているわけですが、その一環としてシドニーツアーがあります。講座で学んだ内容を実践で試してもらおうと、シドニーへ出かけるツアーです。

 

そのツアーへは様々な理由で参加する人、参加しない人がいるわけですが、「行ける状況にあるんだけれど、行かない」選択肢を選ぶ人が特定数います。私の肌感ではありますがこの頃は「海外にわざわざ行かなくても・・・」という学生の方が多くいるように思うのです。インターネットで十分に海外の情報は入ってくるし、海外にいるような体験がネットでできますものね。わざわざ行く必要ないんじゃない?というのもわからなくはないです。


それでもあえて私は海外に飛び出す体験をぜひ若いうちに一度はしてほしい、そう強く願っています。それを私の言葉でなく、海外に住んだことのある方、海外旅行に出かけてインスパイアされて帰ってきた人、そんな方々にご意見をいただいてみました。

 

「海外留学を勧める?勧めるならなぜ?」という質問に対して、それぞれの体験から来る思いを込めたお答えいただきました。

 

「お勧めです。視野が広がり、自分の価値観だけで物事を図れないことを知ることができる。話すことができるようになる。そして言葉が増える分、友人も倍になる。」

 

「是非お勧めします。必ずしも留学(学生)という形でなくても良いと思いますが、一度日本を出て海外で生活をする経験を持つことは強くお勧めします。自分の育った環境とはガラッと異なる環境に身を置くことにより、これまでの悩みが吹っ飛びます。人としてひと回りもふた回りも大きくなり、人としての“引き出し“が増えます。日本にいたら経験しないような大変な思いをすることもありますが、それがのちに自分を大きくしてくれる宝です。それを得ることができます。」

 

「海外留学オススメ派です。自己表現の良いチャンスになると思うからです。私が英語を教えている生徒さんの中にお勉強は、良くできるけどシャイであまり話さない生徒がいたのですが、短期ホームステイをした中で話さないといけない状況で自信がつき、後ほど弁論大会にでた生徒がいます。英語以外でも異文化体験や異文化な考えを学ぶ良い機会になると思います。」

 

「海外に興味があるなら絶対オススメします!理由は、外から日本を見てみてほしいからです。若いうちに、(1) 違いをみとめ合ったり、(2) 日本の良さを再確認する経験になること、(3) 何より自分で動いて挑戦する経験は、何にも変え難いと考えます。私は親に散々心配をかけ海外を飛びまわりましたが、わが子も興味があるならどんどん出てみてほしいです。」

 

「日本人がマイノリティー(国人口のうち多数派でなく少数派という意味)の環境で、異なる文化的背景を持つ友人やライバルと過ごす時間は、技術的にもメンタル面でも他の何にも代替出来ません。それを経験した人は、その後の人生の様々なシーンでこの体験を強みにできると思います。」

 

「海外留学勧めます。ネットが普及した今、前よりも海外の情報に触れやすくなっているけれど、知っていることと理解していることは別です。実際に現地で現地の人と触れ合ってこそ、学び理解できることがあると思います。世界の広さ、違い、そして共通している点を感じとる機会であり、成長の機会です。」

 

留学の内容と場所によると思いますが、私はとても住みやすい、多国籍で移民、留学生の多い豪州メルボルンの大学院に行ったので、恵まれた環境でした。勉強はもうやりたくないほど大変でしたが楽しかったですし、自己の成長と今にしっかり繋がっています。

異文化で視野が広がり自分にとって何が大切かとか色々考えるきっかけになる。仕事に使えるスキルと語学力が身につく。生活の中で失敗をいっぱいして適応能力がつく。self confidence が高まる。などが留学を勧める主な理由です。

 

「留学をすすめます。理由は、自分の頭で考える力が培われると思うからです。

日本の外へ出てみると、日本で当たり前だと思っていたことがそうではないことを知ります。そして、日本という国についても自分自身についても、たくさん考えることになります。きっと、強くしなやかに生きていく力を得られると思います。

周りの目を気にしてしまったり、日本の社会で疎外感や違和感を抱いている学生さんには、特におすすめしたいです!」

 

「自分の中の核となる部分をかき混ぜてみたくて、学生時代には東南アジアの国々をよく訪れました。私が学生の頃、『アジアに頼る』という表現を使っていた気がします。日本にいると核となる部分まで手が届くことはないと思っていたし、感じていました。自分のことが嫌いだった訳ではなくて、もっともっと多様な価値観に触れて、自分がどういう反応を示すか知りたかったんだと思います。若さも手伝って、ほぼ衝動的に旅に出ていました。

手っ取り早く自分の可能性を広げてくれるのが、海外への貧乏旅行だと思います。海外に少しでも興味があるなら、旅行でも留学でも是非チャレンジしてみてください。」

 

 

どうでしたか?読んでいてはっ!とさせられるような言葉が見つかりましたか?

 

私自身は大学卒業後、アメリカの大学院に入学し、シリコンバレーで通訳・翻訳をメインとした仕事に就きアメリカで通算10年間暮らしました。その後自分で予測しなかった展開で、太平洋を1年かけてヨットで横断し、ニュージーランド到着後は、11年間滞在する中で現地でビジネスを経営し、海外で子供を育てる、という体験もしました。今は日本を基点とし、夏をカナダで過ごす生活をしています。その間、すべてがスムーズに進んだわけでなく、しんどいことも辛い決断を迫られることもたくさんありました。それでも今、自分らしく生きていくことができているのは、まさに海外に出る勇気を20代に持ったからこそです。はちゃめちゃな人生ではありますが、私らしさたっぷりの人生で、今ではこんな生き方を選んできた自分を少し褒めてあげたい気持ちになります。

 

学生の間に「何もかもがunknownな世界で自分を試してみる」体験は、自分の人生への一番のご褒美だと私は思っています。

 

皆さんが道を切り開いていく上で、人生の先輩方の言葉が起爆剤となることを祈っています。

 

 

英語コミュニケーション講座

担当講師 Mitsi