私は英語を教える仕事以外に、海外の方と仕事上でやり取りすることがよくあるのですが、その中には英語ネイティブの方を相手に交渉する仕事があります。それは私自身が交渉する場合もあれば、通訳として二つの文化背景を持つ2人(または2グループ)の間に立って言葉を通訳しつつ、交渉を成立させるお手伝いをすることもあります。

 

これは一般論ですが、英語を母語とする方々は言葉を使って交渉することに慣れていて、自分の目指す目標に向かって、なぜそれがいいのか、これはできるがこれはできない、といったことをノンストップで話し続けることができる方が多い。それもかなり早いスピードで!

 

このような方達を目の前にして皆さんならどんなふうに交渉を続けますか?あなたの言いたいことはどこで切り出しましょうか?

 

これがなかなか難しいなあ、と私は感じています。その理由は「割り込む余裕をあまりくれない」からです。日本人間で話していると話す順番を互いに譲り合う心配りがありますが(いつもではないですが)、英語で話す場面では英語ネイティブの方はこちらが割り込まない限りずっと話している、なんていうことがよくあります。

 

余談ですが、その昔アメリカに留学したての頃、ずっと話し続けるアメリカの方達を見て「この人たちは話を止めてしまったときに起きる静寂が怖いのではないか」と勝手な分析をしたことがあります(そんなことはないと思いますが、今でもこの気持ちが否めない時があります・・・)。

 

一方で(これまた一般論ですが)、英語を母語としない方との交渉だとまた雰囲気が変わります。中でもアジアの方との話し合いになると、アジアの持つ独特の調和しよう、という柔らかい雰囲気が流れます。これも国や話し手の性格によって異なるのですが、英語ネイティブの方との交渉とは大きく変わるのは確かです。

 

言語の習得においてスピーキングとリスニングに関しては、一般的な専門能力を身につけるために要する時間は約3000時間と言われているそうです。日にちにして125日。24時間勉強をし続けるというのは無理なので、毎日の学習時間を3時間と想定したら3年弱に相当します。

 

言葉は3年もすればマスターするとしても、インターネットにある情報やテキスト上で学習していても、上記のような英語で話すときの交渉力は身につきにくいでしょう。語学学習では、話し相手の文化背景や話す時のロジック、間の取り方なども重要な学習要素なのです。

 

アティーナが提供する英語コミュニケーション講座では、これらを実体験に近い方法で学習していただきます。それを実際に体験してもらうために夏休みや春休みにシドニーツアーを提供しています。この夏、たくさんの学生さんに実際の英語に触れ、英語を話す文化を肌で感じてきてほしいです。

 

2000年 メキシコ旅行中にであった子供たち。

 

英語コミュニケーション講座 講師

Mitsi