南太平洋のフィジーって?

 

「世界で最も幸せな国」との代名詞を持つフィジー。

実際にフィジーでの在住経験から学んだ事をお伝えしたいと思います。

 

.相手に負担をかけない発音

フィジーの人口比率はフィジアンとインディアンがそれぞれ人口の約50%を占めており、2つの全く違った文化を持つ人々が1つの国に共存しています。

それぞれの言語を持ちながら、民族を超えてコミュニケーションする事が必須である事から、幼い子供でも問題も無く英語が話せることに衝撃を受けました。

 

当時私は、自分の日本語訛りが恥ずかしく、小さな声でボソボソと話していたのか

自分の言いたいことが全然伝わらないことにショックを覚えたのを今でも覚えています。

 

フィジーに住む人々が互いにノンネイティブであり独自のなまりがありつつも、表情豊かにリズムやイントネーションを大切に、自信をもって大きな声でコミュニケーションを図って笑い合っている姿を見て、ネイティブと同じ発音よりも「相手に伝えたい気持ち」を大切に恥ずかしがらずに自分から発信することの大切さを肌で感じました。

 

それから段々とその環境にも慣れ、自分からバスを待っているときやスーパーでレジ待ちをしている時などにも積極的に会話を楽しめるようになった喜びは今でも私の心に残っています。

 

講座内でも行う発音講座のトレーニングを行うことで、より「相手に負担をかけない発音」の実現に繋がりコミュニケーション力の向上にも繋がると日々感じています。

 

. 共感からはじまるフィジアンカルチャー「ケレケレ」

フィジーでは物の貸し借りを積極的に行うケレケレという文化が根付いています。

個人主義が比較的根強い日本社会では考えられないほど、人との繋がりを感じました。

 

例えば、他人に譲れるほどの余裕がなくても困っている人がいたら食べ物をシェア。

市場では違うお店同士であっても、道具の貸し借りは当たり前。

とにかくなんでもシェアします。

タクシーを利用する際も見ず知らずの人が大概あいのりします。

その背景には、いつも多くの会話が飛び交いお互いを尊重する「共感」の言葉で溢れていました。

 

相手の気持ちを考えてそれを言葉で表すことが当たり前な環境だからこそ、関わる人々がまるで家族や友人のように深く温かい存在になるのではないかと感じました。

更には会話から生まれる心からの傾聴こそがバックグラウンドを超えて絆を深めることにつながる事を学びました。

 

ラキラキ村の家族との生活

 

立命館大学 英語コミュニケーション講師

Stacy