私がアメリカ大学院に留学期間中、一番苦労したこと。

 

それは、授業で出される課題の多さ、講座の英語によるディスカッション、その内容の理解・・・といったものではなく、実は金曜や土曜の夜にキャンパスのあらゆるところで行われる「パーティーでの会話」が一番の頭痛の種でした。

 

平日の勉強から解放され、学部や年齢を超えて誰もが交流できる楽しい場所。食べ物飲み物がふんだんにあって、わいわいと楽しい雰囲気の場所なのですが、私にとっては何よりも苦痛の空間でした。その苦痛のあまり、ある時から週末がくるのが怖くなり、しまいにはパーティーに誘われないよう、人と接触を避ける、といった行動にまで出たことを思い出します。

 

その理由は「出会ったばかりの人と、何の共通点もない中で、英語で会話を繰り広げなければいけないから」です。英語力はそこそこ日本でつけてきたつもりだった私にとって、英語力が語学の力だけでないのをまざまざと見せつけられた、最初のカルチャーショック体験でした。

 

パーティーでの会話で求められるのは、英語の語学力というよりは会話の展開能力、話題の豊富さ、などです。会話を広げる、相手の興味を見つける、素早く相手の反応に対応する、など、これらは講座の中で練習するクイックレスポンスプログラム(QRP) や、本を多く読んで知識を増やすという部分に該当します。

 

パーティーのような社交の場で会話ができるようになるための力は講座で学びますが、講座外では、とにかく英語を使う機会をとにかくたくさん作ることが1番の近道だと私は思っています。今は英語の勉強ができる場所や英語を使うチャンスは日本国内にいても山ほどあります。インターネットを使えば海外にいる人たちや情報に瞬時につながることができます。たくさん使うこと、たくさん失敗をすること、同じフレーズを何度も使う機会が多くあるほどに、語学力はアップします。また様々な会話のシチュエーションに遭遇し、対応能力も上がります。

 

英語が使える場所を探してみてくださいね。留学生との交流を増やす、インターネット(英語)で趣味が共通の友達を作る、などなど。意外と近くにあるかもしれません。

 

 

香川大学 英語コミュニケーション講座担当 

Shelly