こんにちは。講師のCandyです。先週に引き続き、私の思う「伝える」についてお伝えします。

 

  先週の記事はこちらから。

  アメリカ社会における「伝え方」その1

 

  1. 「スジを通して明確に」伝える

皆さんは、こちらが良かれと思って勧めたものを「いらない」ときっぱり断られたら、どう思うだろうか?

「日本のもの」は喜ばれたり、感心されたりすることが多いが、必ずしも受け入れられるわけではない。

「Wow! 日本らしくてステキ!だけど遠慮しとく。もし嫌いで食べなかったら悪いし、他の人にあげて。」

と、日本土産を断られたこともあれば、「Looks great! でもいりません…食べ慣れないから」と、パーティで手料理を受け入れられなかったことも。

 

‘I’m afraid’ や ‘It seems to me’のような「前置きやクッション言葉」を混ぜながら、まず「結論」を伝える。

そして「理由や根拠」を述べる。

内容がストレートであっても、スジが通っていたら、嫌な気分にならない。

そもそも、「いやいや、絶対気に入るから」「いいじゃん、もう一杯!」と無理に勧めることは、価値観の押し付けとみなされる。相手の答えは決まっていて、口にしたものが本音だからだ。

色々な文化背景からくる「価値観の相違」が入り混じるアメリカでは、「Noと言ったら嫌われるかな、傷つけるかな?」という気持ちよりも、「自分の価値を主張する」ことが優先される。

 

スジが通っている相手の主張には‘That makes sense.’と、気持ちよく納得。

 

アメリカは「何でもストレートにぶっちゃける」社会ではない。

「正直」で「オープン」な人たちが、必要に応じて「言い方」や「使う言葉」を選んで、「相手の意見を尊重」しながら、自分の考えや気持ちをはっきりと「言語化」して伝える、「言わなきゃ伝わらない」社会だ。

「理由や根拠」を添えて、「好き、嫌い」「いい、悪い」「こうだ、こうじゃない」と主張する。

「自己主張」とは、わがままを言い張るのではなく、「自分の気持ちや考えを伝えること」だと気づかされる。

 

どちらの方がいい、という問題ではない。「文化の違い」だ。

日本とは違う「伝え方」を、いたるところで目にしたアメリカ生活であった。

 

お互いの意見を尊重しつつ「正直でオープン」でいることの大切さを教えてくれた仲間たち。自身は右から2番目。 (2015年NYにて)

 

講師 Candy