アメリカ大学院に留学当初、私が一番に苦手だったこと。留学前に練習しておけばよかった、と思うこと。あ

それは毎日出されるたくさんの課題でも、アメリカ人の前で行うプレゼンテーションでもなく、週末のパーティーでのSocializing Skillsでした。

 

アメリカの大学では週末金曜と土曜はキャンパス内外でパーティーが開かれます。週末に入った喜びをここぞとばかりに楽しむために、ピザなどをオーダーしてたくさんの人が集まります。パーティーは見知らぬ人が入っても歓迎されることが多く、オープンな雰囲気で行われます。

 

 この雰囲気が「真面目な日本人留学生」の私にはとても苦手でした。そして何よりもパーティーに行くと見知らぬ人たちと話をすることをコンスタントに求められる、これが何よりの苦痛だったのです。

 

So what do you study?

Which department (of the university)?

Where do you live?

Oh, which dormitory?

 

これぐらいなら何とかなりますが、そのうち話題も尽きてきます。その会話を続けないと「なんともつまらない留学生」になってしまうような気がして頑張ります。でもますます墓穴を掘るかのように会話が面白くなくなり、また話題も尽きてきます。さらにはこの会話は、音楽が最大ボリュームでかかる部屋で数十人、ときには100人単位の人が賑わう中、お酒で気持ちも声も大きくなっている大学生たちを相手に行うわけです。

 

かなり大変なのはわかっていただけるでしょうか?

 

英語コミュニケーション講座で毎週実施するSpeak OutやLet’s Talk about ItはこのSocializing Skillsを高める効果があります。初めは共通の話題から話し始めますが、そのうち話題は二転三転し、別の共通点を探したり、またお互いのことを知るための会話のキャッチボールへと変わっていきます。この練習を私も留学前に実施する機会があれば、どれほどストレスが少なくて済んだだろう!と、この講座の中でいつも感じています。

 

Socializing Skillsは海外に行かずとも、国内でも求められるスキルです。見知らぬ人と知り合いになり、会話を始めるときにさらっと新しい話題を提供したり、相手に質問を投げかけることができるスキルはコミュニケーション能力として必須です。

 

ちなみに留学中の私はこのパーティーでのSocializingが苦手でストレスになるあまり、そのうち週末のパーティーは本当に知っている人がいるところにしか行かなくなりました。当時はそんな自分がとても情けなく、さらに落ち込むことも。でも今の私は質問大好き、Socializing大好きで、言語を問わずいろんな方とお話をしてみたい、と自分から話しかけていきます。まさにアメリカ留学時代のつらかった経験をバネにもう一人別の積極的な私に代わることができました。講座を受けている皆さんも英語スイッチをONにしてもう一人の自分になってSocializing Skillsを伸ばしてください。Keep up your good work!

 

話すテーマがあれば、Socializingも怖くない? ニュージーランドの幼稚園で折り紙を教える様子(2007年)

 

コミュニケーション講座 香川大学担当講師 Shelly