「海外に住んで英語に囲まれて生活していたら、夢も英語で見るようになるの?」
なんていう質問を受けることがあります。海外経験のある皆さんやシドニーツアーに参加された方はどうでしたか?海外にいる間、英語で夢を見ていましたか?
私の答えは
「覚えていない」
です!残念ながら。
これには理由があります。確かに英語圏で長く生活していた私は、英語に囲まれ、英語で生活をしている時間が長くありました。英語で夢を見たり、物事を考えるときに英語で考えている自分にふと気づくことはあります。
でもそれは意識すれば気づくものの、その作業や生活をどの言語でしているか、というのはあまり認識しなくなる、というのが正しい描写かと思います。海外にいても日本人と日本語で話していれば日本語で考え話す一方で、英語を媒体として話したり、見聞きすれば、思考回路が英語になるようです。つまり夢は見た、内容は覚えている、しかしながらその媒体がどの言語であったかは、あまり意味を持たなくなるようです。これはおそらく英語に触れる時間が長くなってくると、どなたもが経験するようです。
同じ様な状況をヨーロッパに住む友人が話してくれたことがあります。オランダはヨーロッパという様々な言語が混在する地域にあるせいか、英語が生活の一部として浸透しているようです。テレビは英語、オランダ語で流れるものが混在しているとか。ある日オランダ人の友人と当時ベストセラーになった小説の話(原文は英語)をしている時に「その小説を何語で読んだの?」と聞いたところ
Hmm, you know what? I don't remember!
という答えが返ってきました。つまり彼にとってはその小説を読む媒体は何であれその小説を楽しんだ、とてもよかった、という印象だけが残るのでしょうね。
本講座は後期はAll English。英語の中に身を埋める時間をたくさん作って、講座が終了する頃には「あの友人と話したのは英語だっけ?日本語だっけ?」という感覚をほんの少しだけでも味わっていただけたらと思っています。
トランプで対戦。真剣勝負になると英語も日本語も関係ない?
2019年英国人ファミリーと我が家の子供達。自宅にて。
⭐︎香川大学コミュニケーション講座 担当講師
Shelly