2019年12月にご縁があって高知西倫理法人会の勉強会の席で、コミュニケーションについてお話する機会をいただきました。

 

 

本講座で話す内容と重複するところがありますので、その登壇内容を共有させていただきたいと思います。

 

 

コミュニケーションの大切さはいつの時代もホットなトピック。

 

それはAIが活躍し、人同士のコミュニケーションが少なくなる時代だからこそ大切だと私は思っています。

 

ある説(*1)によると、人がコミュニケーションを取るときには、受け取る情報を100とすると、相手から発せられる、言語の内容である「言語情報」から7%、声のトーンや口調、大きさ、話す速さなどの「聴覚情報」から38%、そして相手のジェスチャーや視線、表情といった「視覚情報」から55%の情報を受けています。 

 

 

つまり、言語(バーバル)によるコミュニケーションがたったの7%なのに対し、私たちは93%のコミュニケーションを非言語(ノンバーバル)な手段を通して行なっているということになります。

 

非言語によるコミュニケーションの大切さがよくわかる法則です。

 

 

 

2000から2001年にかけて、太平洋をヨットで渡る体験をしました。13000海里の航路を13か月かけて13の国々を渡るという人生の一大イベントでした。

 

 

その訪問先には、言葉の通じない奥地や太平洋諸島も含まれます。共通の言葉を持たない環境の中で、入国審査を行い、食料品を買い、時には地元の人と物々交換をしたり、ヨットで開くパーティに招いたり招かれるなど、食事を共にすることもありました。

 

 

この13か月の私の一番の学びは、

 

「心は伝わる」

 

でした。

 

 

文化や生活習慣が異なっていても、私たち人間の基本は同じであり、人を思いやる気持ちや、人と交流・共有したいといった心はユニバーサルに同じなのです。

 

 

そしてその気持ちは言葉を越えた非言語の形で必ず伝わります。

 

 

ヨット旅行をしていた2001年、エルサルバドルでマグニチュード6.6の大地震が発生しました。

 

 

国の救助活動が奥地の村に行き届くまでには時間がかかり、何の援助も受けないままに途方に暮れる村がたくさんありました。

 

 

そこでヨット・コミュニティが立ち上がり、物資援助や復興のための活動を行いました。

 

 

無線でそのやりとりを聞き、エルサルバドルに入る前に釘やのこぎりなどを購入し、現地にしばらく滞在してお手伝いをしました。

 

 

村の人たちはスペイン語、私は日本語と英語という言語しか持ち得ていませんでしたが、お互いに目指すものは同じ。

 

 

それはこの村の復興を願う〈気持ち〉です。

 

 

彼らの感謝の気持ちは言葉がなくても伝わりました。

また私たちの「助けたい」という思いも、その行動ややり取りから汲み取ってくれたのです。言葉がなくても共に笑い、泣くという、一生忘れられない体験をしてきました。

 

 

本講座では英語学習を行いますが、言葉以外のコミュニケーションも学習内容の大切な部分として位置づけています。

 

 

英語が苦手だな、という方も日々の「非言語のコミュニケーション」方法を少し工夫するだけでも、海外の方とのやり取りによい変化が表れるかもしれません。ぜひ意識してみてくださいね。

 

↑2019年12月24日、高知西倫理法人会の様子。

 

↑2001年2月にエルサルバドルを襲った地震で村全体が破壊されました。その復興のお手伝い。

 

↑2001年、エルサルバドルで復興のお手伝いをした時の村の人たち。笑顔が一番のコミュニケーションツール!

 

☆英語コミュニケーション講座講師

ニックネーム:Mitsi

香川大学担当

 

注)

*1

アメリカの心理学者アルバート・メラビアンによって1971年に発表された、「7-38-55ルール」あるいは「3Vの法則」と呼ばれる法則

 

**情報引用元:https://www.kaonavi.jp/dictionary/non-verbal-communication/