4月に家族で日本に帰ったときに気付いたこと。「日本ではトレンチコートが流行ってるらしい?」
東京でまず、「あれっ」と思った。京都に行ってさらにびっくり。道行く女性がみな、カーキー色のトレンチコートに身を包んでる。娘たちに「あのコートは京都の女性の制服で、会社行くときはみんなあれを着てかないといけないんだよ」って冗談のつもりで言ったのに、「京都だけじゃないよ、東京の人たちもみんな着てたよ」だって。娘たちも気付いてたんだ。
さてさて、トレンチコートは前置き。
今さらですが、映画、「彼らが本気で編むときは」を見ました。LGBT、家族の多様性、虐待(ネグレクト)、母親の愛などの難しいテーマを優しくふんわりそして真剣に描いた荻上直子監督の作品。生田斗真がトランスジェンダーの女性を熱演してます。
トランスジェンダーのパートナーとともに、娘ふたりを育てているわたしとしては、この映画を観て思うことは、あまりにもたくさんありすぎてここでは書ききれない。そんななかで一番印象に残ったのは、トランスジェンダーのリン子さんと叔父のマキオ、そして彼らのもとで暮らす小学生のトモを、トモのクラスメートが「変態家族」扱いする場面。
怒りとか、悲しみとかじゃなくて、恐怖でおののいた。「今の日本では『変態家族』扱いされちゃうんだ」って、背筋が寒くなった。ホラー映画の一番怖いシーンを見た気分。
人と同じだと安心するのでしょうか。自分たちと毛並みが違う人間がいると、不快で不安でたまならくなって、つまみ出したくなっちゃうのでしょうか。日本はLGBT当事者や家族のかたたちにはまだま生きにくい場所なのでしょうか?
トレンチコートの女性が通りを埋め尽くすのって、他の国ではありえない日本特有の光景だと思う。日本が大好きで、日本人であることを誇りに思ってやまないけど、アメリカ暮らしでよかった。
