【小さな窓の家3】
続き続き・・。
6の窓が小さいほうが断熱性能がよくなる。
と、
7の窓が小さければコストが下がる。
この二つは、
間違いなくそうです。
昨今の窓サッシは驚くほど性能が良くなり、
そして、
それに応じて驚くほど高価になってきました。
一昔前、
といってもほんの数年前ですが、
から比べると何倍もします。
断熱サッシになり、
樹脂サッシになり、
樹脂混サッシになり、
ガラスが二枚になり、
ガラスがLowEガラスになり、
さらにガラスが三枚になり、
サッシの高断熱化はどんどん進んできました。
はっきり言って行き過ぎなくらい。
そして、
ただでさえ防火設備にするために高価になっていたサッシは、
それに応じて値段がどんどん上がり、
今や防火設備の高性能断熱のテラス掃き出しサッシなどは中古の車が一台買えるくらいの値段がします。
正直な話、
馬鹿なんじゃない?
ちゅうくらい。
それでも、
壁、
自体に比べればやはりサッシ部分は断熱性能的には間違いなく落ちます。
なので、
断熱性能を上げるため、
その上で、
コストを下げるため、
窓は小さくしたい・・
たぶんこれが建てる人たち側の本音でしょう。
何しろ世は国をあげての脱炭素カーボンニュートラルにSDGsです。
もちろんやらなきゃ駄目です。
でも、
それを国が決める基準でまともにやるとどの家ももの凄くとんでもなく高価になるんです。
は~
極端なんだよねやることが。
とんでもないからね断熱等級5とか7とか・・
漫才師なら「アラスカか!」とか言いそうです。
初めてそんな話聞いた人は、
そりゃあ高性能な方が良いに決まってるでしょ!
って思っちゃいますよね、
何しろ国が決めてるんだから。
ただ、
それはその家の住環境や住み心地のために決めているのではなく、
カーボンニュートラルのために決めているのだ、
ということを忘れてはいけません。
そして、
それをしなければ、
様々な税金優遇も補助金も何ももらえない・・
はっきり言って、
アラスカの家建てて補助金もらっても、
値段が上がった家の代金で補助金なんてきれいさっぱりなくなります。
チャラ、
それどころか、
設計料とか申請料も考えたら逆に足りないんじゃない?
それは、
家の使用エレルギーを減らすためにあるからです。
国はその家の住人のことなどまったく考えていません。
そう、
もちろん大きな目で考えれば当然必要で良いことです。
でも、
なんか変です。
一年中空調換気を使い続ける?
昼間でも家中の電気をつける?
春や秋は大きな窓を開けて風を通せば・・
冷暖房などまったく不要で、
換気など不要で、
照明をつける必要もありません。
使用エネルギーゼロです。
でも、
そのために開ける窓がありません。
ただでさえ何でもかんでも値上げ値上げの世の中で、
建築費もうなぎ登りです。
建築費はコロナ前の1.5倍どころか2倍なんてところも!
それでも家を建てたい人はたくさんいます。
でも、
そんな高価では売れないし、
なんとかどうにかしなければ・・
で結局、
そんなこと言えないので、
極端な値上げも出来ないので、
うまいこと言いくるめるために、
外から見えないようにとか、
防犯がどうとか、
構造がどうとか、
流行がどうとか、
言って、
窓が小さくなっていっているような気がします。
Atelier繁建築設計事務所HP
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