チョコレートが大好きなマロンちゃんのために選んだ、とっておきの１冊。
その名もずばり『チョコたろう』
チョコから生まれたチョコたろう。
すくすく成長し、一人前になった頃、お母さんに言われます。
「そろそろちょこっと旅に出て、あまいあまいチョコを、みんなに配っていらっしゃい」
チョコたろうの結っている髷が、３色のマーブルチョコレートなのが可愛いー。
旅の先々で、チョコたろうは、喧嘩をしている人に、チョコを配って仲裁し。
悲しくて泣いている人には、チョコを配って慰めます。
旅の疲れが出た時は、ちょこっといいホテルに泊まります。
朝のバイキングで、ケーキ、プリン、おしるこ、クッキー、お団子、フルーツコンポート、アイスクリーム、たい焼きなどなど、甘い物をたっぷり食べると、また明日から頑張れるのです。
あるとき、ある町を通りかかると、町中の人が押し寄せて、チョコたろうからチョコを全部奪ってしまいました。
チョコたろうは生気を失い、ふらふら〜。
それには理由がありました。
前の晩、盗賊が現れて、町から甘いものを全部盗んでいったのです。
町の人たちにチョコを全部奪われたチョコたろうは、悲しくて、悔しくて、泣き始めます。
チョコたろうの涙は、とろけるチョコのしずく。
やがて涙は池になり、流れ出し、川になります。
わあ、チョコの川だー。
こうして町にはまた甘いものが蘇り、盗賊たちも盗んだお菓子を返したということです。
登場人物が、生姜やわさびや唐辛子なのも面白い。