あるところに、のんきなお医者さんが住んでいました。
ほんとにのんきですね。
そのとき、一つ目小僧さんがやってきて、
「先生、目が痛くて痛くて、治してください」
お医者さんが、一つ目小僧から目を取り出し、薬を塗り、乾かしていると、みみずくが飛んできて、目玉を取って行ってしまいます。
「だれか、みみずくを捕まえてくれ～」
騒ぎを聞きつけた、てんぐとひとだまが、みみずくを追いかけ、目玉を取り戻してくれました。
が、可哀想なことに、てんぐは鼻が折れ、人魂はしっぽが切れ、えーんえーん。
お医者さんはさっそく治療してやります。
その評判を聞いて、おばけがくるわくるわ。
ついには、おばけ専門の「おばけいしゃ」になりました。
名作「ゲゲゲの鬼太郎」の主題歌で ♪おばけは死なない～、病気もなんにもない と言っていたのは、間違いだったんですね。