おとうさんとおかあさんが、おばあさんのお見舞いに行くので、おじさんとおばさんがいる田舎に、一晩泊まることになった、ジョー。
初めての農場暮らしが、ジョーは怖くてたまりません。
こうもりもふくろうも不気味だし、犬には噛みつかれそうだし、牛や馬は大きいし、がちょうやにわとりは追いかけてきそうだし、子豚はどろまみれだし、ねずみには齧られそうだし、ついにはひつじにどーんと体当たりされ、うちに帰りたくなってしまいます。
夜中、ひつじの出産が始まりました。
おじさんに、ひつじを元気づけておくれ、と頼まれますが、昼間、ひつじに体当たりされた記憶が甦り、怖気づくジョー。
それでもジョーは、出産に苦しむひつじを、なんとか励まそうと、「こわくないよ、こわくないからね」と話しかけ、なでてやります。
そうしてついに、小さな赤ちゃんが生まれました。
「たしたもんだ、よくやったね、ジョー。きみはもう一人前だ」
おじさんに褒められて、ジョーは自信がつきました。
次の日は、朝起きるなり、赤ちゃんひつじにミルクをやり、牛の乳搾りをし、ひよこに餌をやり、馬にも乗れ、農場のしごとを上手にこなしていきます。
のみならず、迎えに来たおかあさんに、ミルクのやりかたを教えてあげるのでした。
仕事は人を成長させますね。