うんがにおちたうし | アトリエぽーぽー

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『アトリエぽーぽー』は、創作を楽しむ絵画教室。
講師あけやまひかるは、お月謝袋やレターセットなど、クラフト製品の販売も行っています。
このブログは、生徒さんと保護者さまへ発信していますが、
絵や工作について、みなさまのご参考になれば幸いです。

うんがにおちたうし



読み聞かせの前に、まずは運河の説明しなくてはなりません。

そうじゃないと「うんがにおううし」(うんが臭う牛)のようにパッと見、見えるからです。

お話は単純。
見渡すかぎり平べったい、オランダのある畑の中に、ヘンドリカという牛が暮らしていました。
夏も秋も冬も、ひたすら草を食べて、ミルクを絞らせるのが、彼女の仕事。
すっかり退屈しちゃうのも、当たり前ですね。

牧場の前には、道があり、馬のピーターが、荷車を引いて、ヘンドリカのミルクを、町へ運んでいきます。
そのピーターが、町の話をしてくれるのですが、ヘンドリカは、羨ましくてなりません。
「家も なやも 風車も もうたくさん、もっと ほかの ものを みたいわ」

そんなある日、ヘンドリカは運河に落ちてしまいます。
大きな箱が浮いているのに、うっかり乗ってしまい、どんどん流されていきます。
お隣の納屋を越え、家を越え、風車を越え、チューリップ畑を越え、また別の納屋を越え、家を越え、風車を越え、チューリップ畑を越え…。
どんどん変わる風景に、ヘンドリカは興奮。
そうしてついに、楽しい町にやってきたのです。

石畳の道、ショーウインドウ、誰かの家の中庭、自転車、珍しいものばかり!

動きまわりすぎて、疲れてきた頃、市場につきました。
そこで、チーズを売りに来ていた牧場主のおじさんにばったり会ったのです。
おじさんはどんなにびっくりしたでしょう。
ヘンドリカは、おじさんと一緒に、牧場へ帰りました。

ヘンドリカが市場で食べていた麦わら帽子は、おじさんが買ってくれたようです。
ひらひらリボンの真っ赤な麦わら帽子をかぶったヘンドリカ、本当に可愛く見えますね。