とある極寒日、沖縄から二日かかって荷物が届いた。商品名はドライバーも引くであろう【生きた生物】。セイブツなのかナマモノなのか気になるところではある。
表題にもあるが、中身はオキナワシリケンイモリである。
この二日間は氷点下が日常で、各地で大雪が降っており、私は半分死着を覚悟していた。
理由は二つある。
まず二日間のリードタイムが初めてだったことである。
これまでの通販では翌日の午前中には届く地域から購入していたが、今回は沖縄からの発送である。
もう一つの理由は、航空便だったからかホッカイロを付けられなかったことだ。
氷点下の中、保温もせずに二日間の遠路を生きてこられるのかどうか。
ホッカイロの効果は馬鹿に出来ない。箱の底に貼れば簡易的なパネルヒーターとして機能するのだ。
(ホッカイロのオプション料金で付けるかどうか悩む方がいたら≪必ず付けておけ≫と言っておこう)
そこまでのリスクを負って購入した理由は、沖縄発送なのに送料が無料だったからである。出品者に「利益が残らないどころか赤字ではないか?」と疑うほど安かったのだ。おまけにTポイントも利用でき、送料込みで2,000円を切ったのだから、相当な値打ち品であった。
私の不安は杞憂に終わった。両生類の生命力は相当なもので、元気であった。
しかしここで問題が起こった。私の購入した個体ではなかったのである。
私は気に入った模様の個体を一匹購入したはずだが、その個体ではなくペアが届いてしまった。
先方は匿名配送だったため、返品・返金は現実的ではなかったし、また二日間かけて沖縄まで届けるのは生体に負担が掛かりすぎる。
そもそも匿名にしている理由は、単に個人情報を開示したくないからか、副業禁止だからか、YouTuber等で顔出ししているからかだろうから(採集個体の販売はYouTuberの資金源になっていることがある)、恐らく私が二匹引き取ることになりそうであった。
問題は、ペアを購入した別の方に私が購入したはずの一匹が行ってしまったことだが、恐らく追加の一匹か新たなペアを無料で発送し、対応するはずである。
私は先方に連絡し、結局二匹面倒を見ることになった。
私が先方と揉めたくなかった理由に、丁寧な梱包と"一言のメッセージ"が添えてあったことがある。
このようにきめ細やかな真心は、相手の顔が見えない通販において重要だと改めて感じた。
こちらの大きい個体はメスのようである。
私は彼女を菊姫(キクヒメ)と名付けた。
こちらの小さい個体はオスのようである。
彼には剣菱(ケンビシ)と名付けた。
過去にアカハライモリを飼育していた経験から、同じような飼育環境にしてみた。
所謂、水面積が多い水棲生物の環境である。
菊姫は体が大きいが臆病であった。
剣菱の方が社交的な性格をしているようであった。
彼とはよく視線が合う。
双方に言えることだが、オキナワシリケンイモリは視力が良いらしく、遠くからでも私を視認していた。
彼等を観察していると、アカハライモリとは異なり陸棲が強いことが分かった。
水が冷たいことも関係しているかもしれないが、彼等は何日も水に入らず石の上にいる。
これは改良の余地がありそうである。
様子を見ながら飼育環境をいじっていく、これが両生類飼育の醍醐味である。
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