月９の菅田将暉、大河の小栗旬
水１０の高畑充希
今週放送がスタートしたタイミングで
『キャラクター』 (2021) PG12 を鑑賞
想像を超えるハラハラ展開に
息つく間もなく一気に観終えた
＊＊＊さらっと最後までネタバレします＊＊＊
大物漫画家のアシスタント山城（菅田）は
ヒットメーカーの編集者に
自分の書いた漫画を見てもらうが…
絵は文句なくうまいが
キャラクターが弱いと言われ
最後と決めていた挑戦はあえなく砕かれる。
同棲中の夏美（高畑充希）に
指輪を買ってあげるという約束も果たせなかった
山城は
アシスタントも辞めると決めた最後の仕事で
いかにも幸せそうな一軒家🏠を探して
スケッチしてくるよう言われ、
自転車を走らせ 見つけた家で
とんでもない光景を見てしまう。
一家が惨殺されているのを発見し
立ち去ろうとする犯人の姿を目撃!!!
★わざわざ他人の家にあがりこんで
殺人現場で血だらけになるという
“あるある“には目をつぶるしかないのか
★
ジャジャーン
SEKAI NO OWARI のFukase初演技の
殺人鬼
両角（もろずみ）
★報知映画 新人賞受賞★
捜査一課の刑事、中村獅童と小栗旬
山城は清田（せいた・小栗）の取り調べを受けるが
犯人の顔は見なかったと証言する。
★この映画の小栗旬はいいなあ
その日から一心不乱に漫画を描き始めた山城
目撃した殺人鬼をキャラクターとした漫画は
山城の生活を一変させる。
一家殺害の犯人として
過去に同様の事件を起こして１２年間
医療少年院に入っていた辺見が逮捕される。
自白したものの詳細は何も覚えてないと
終始あやふやな態度。
演じてるのは松田洋二
!!!
『相棒』で見た時も驚かされたけど
さらにこんなことになってた。
清田（小栗）は納得していなかったが
犯人逮捕で事件は解決したことになった。
ところが！
山奥の道から転落した車の中に
家族4人の惨殺遺体が発見される。
山道で４人家族を乗せた車に
乗せてもらった両角の異様さに
ああ、この家族はもう逃れられないんだな
という恐怖と絶望をピリピリと感じた
現場を見た清田は
ある場所から凶器を見つけ出す。
それは
前の事件の第一発見者である山城が
その後に描いた漫画とそっくりだったのだ。
話を聴きに訪れた山城の住まいは
とんでもなくセレブで瀟洒なマンションだった。
結婚した夏美（高畑充希）は妊娠中。
★事件を描いた連載漫画がヒットしたにしても
いきなりこれーっ
!?
清田から、今回の事件は
漫画を模倣したのかもしれない、
犯人に心当たりはないかと聞かれた山城は
漫画の殺人犯は
俺の作ったオリジナルのキャラクターだと答える。
山の川辺のキャンプ場で
さらなる一家惨殺事件が起こり
それもまた漫画を再現したようだった。
清田は飲み屋にいた山城を見つけ出し
勤務外だと ことわり接触する。
隙をついて両角も山城に接近してくる。
漫画は自分との共作だと言い
ヒントまで与えてくる。
山城が夏美の定期検診に付き添った病院の
駐車場に現れた両角は夏美に
自分はアドバイザー的な立場だと挨拶する。
夏美が妊娠していることにも触れた両角から
逃げるように帰った山城は
夏美にすべてを告白する。
清田たちにも事実を話し
漫画を休載することにする。
書店でまた接触してきた両角に
「俺はお前のような殺人鬼じゃない！」というと
両角は
「山城も漫画の中で殺人を楽しんでいる」と指摘し
せめて最終回はやろうよと迫る。
捜査が進み、両角の勤務先がわかり
実家の母親までたどりつくが
卒業アルバムの写真は別人だった！
山道の事件現場の様子から
両角の出自までが明らかになる。
４人家族に執着する所以となる
悲しい身の上も判明。
そして…ひとりで動き回っていた清田に
ショッキングなことが起きる
山城は自分で事件の結末を作ろうと
最終回を書くことを決意する。
果たして 山城の捨て身のストーリーの通りに
両角が犯行を行うのか!?
★両角の情報収集力が群を抜いている！
ホンモノの家族しか認めない。
一体何がホンモノなのか！？
両角からの電話で悟った山城は
急いでマンションに戻るが
凄惨な戦いとなる最後の事件の結末はいかに！
痛いーーー！ヒィーーー
な シーンが続くラスト！見逃せない！
ノンストップで一気に観てしまったので
大満足だったけど
せっかくのオリジナル企画が
連ドラでなくて残念な気もする。
山城が超セレブ生活になる過程が描かれず
清田刑事のことももっと知りたかったし
両角の生まれについて
そこで起こった事件のことも含め
ほとんど描かれなかったのが
もったいなかったなあ。
☟究極のネタバレ写真
こちらもアーティスト捨て身の風貌
天才★草彅剛が日本アカデミー賞
最優秀主演男優賞を受賞した
『ミッドナイトスワン』 （2020）
期待特大で鑑賞！
＊＊＊ざっくりとあらすじ紹介＊＊＊
ショーパブで働くトランスジェンダーの
凪沙（ナギサ）／健二は
性転換手術のために細々とお金を貯めていた。
故郷・広島に住む母親から
育児放棄されている親類の娘を
しばらく預かってほしいと頼まれ
養育費がもらえるというので引き受けることに。
上京し、部屋に迎え入れた一果（いちか）に
冷たく対応するナギサだったが
一果もまた心を閉ざし
転入した学校でも問題を起こすのだった。
バレエ教室で才能を見出された一果は
練習着やシューズを貸してくれた
裕福な家庭の娘りんと友だちになる。
ナギサと一果が
互いの心に抱える苦痛を知り
心を通わすようになると
ナギサは母性に目覚めていく。
一果はナギサに連れられショーパブに行く。
《白鳥の湖》を踊るナギサたちをヤジった客と
言い争いになった時
一果が舞台に上がり踊り始めると
みんなが驚き注目するというシーンは◎
実の母親と張り合うため
とうとう女性になる手術を受けたナギサは
広島に連れ戻された一果を
女性の姿で迎えに行く。
ナギサの母は嘆き悲しみ
一果の母親から「バケモノ」とののしられ
追い帰されてしまう。
時が過ぎて、一果の中学卒業の日、
バレエを続けていた一果は
イギリスのバレエ学校の奨学金を得たと
連絡をもらう。
一果はナギサに会いに上京するが
住んでいたアパートにはいなかった。
見つけ出したナギサは
手術後のケアを怠ったため
悲惨な姿で横たわっていた。
★ここホントにギャーなシーン
翌日２人は海に行き
もうほとんど見えていないナギサのために
踊る一果を「本当にキレイ」と言うナギサ。
一果が振り返ると
ナギサは微笑みながら眠っているようだった。
踊りながら海に入った一果は
背後に羽をゆらす音が聞こえ
飛び立つ白鳥の姿を見た。
見終えての感想は
暗い！あまりにツラい！
ショーパブと言えば
ユーモアたっぷりのオネエさんたちが
お客さんを楽しませているイメージなのに
この映画はクスッとすることも全くなく
客からひどい扱いを受けるし
プライベートでもツラい思いばかり。
脚にケガをしてバレエが続けられなくなった
友だちのりんが辿る衝撃の結末も
救いようがなくて…
山岸涼子のバレエ漫画『テレプシコーラ』と
深夜の『ドキュメンタリー』を
併せたような話だった。
ナギサの『なんで私だけこんな…』と
泣いて悲しむシーンがいたたまれなかった。
それは何もトランスジェンダーに
限ったことではないと思う。
昨今事件を引き起こした犯人の言い分も
とにかく自分の境遇を恨んでいるし。
『きのう何食べた？』のように
見てるこっちも幸せな気持ちになる
ゲイカップルの日常もあるだろうし
映画なら嘘でもハッピーな話にして
ほしかったなあ。